中国人留学生の所在国のコロナ対策に対する評価低め、調査結果で浮き彫りに

人民網日本語版 2020年03月24日10:37

北京市で22日、「海外感染状況の中国人留学生に対する影響」という調査報告書が発表された。この調査報告書は調査機関の零点有数が発表したもので、調査対象国は19ヶ国にわたり、調査に協力した留学生は主に学部在学生(46.1%)と修士課程在学生(40.9%)だった。同調査では、8つの角度から各国に滞在している中国人留学生についてアンケートを実施し、彼らの新型コロナウイルスの世界的感染拡大に対する受け止め方や、防疫に関するニーズを調査した。中国新聞網が伝えた。

資料写真:ドイツ現地時間3月18日、一部の食料品が売り切れたベルリンのあるドラッグストアの店内(撮影・彭大偉)。

調査結果によると、最高を10ポイントとする評価スケールで、中国人留学生の感染拡大に対するパニック度は6.7ポイントに達し、所在国の政府・地方自治体が講じている対策に対する受容度はわずか5.0ポイント、感染拡大予防・抑制の見通しに対する信頼度も5.8ポイントしかなかった。

現地政府の対策に対する受容度では、東アジアや北米、オセアニアなどの国に留学している中国人留学生は全体より高く、欧州各国に留学している留学生は全体より低かった。

予防・抑制に対する信頼度では、東アジアや北米などの国への留学生は全体より高く、オセアニアや欧州などの国への留学生は全体より低かった。また、パニック度では、西欧や東アジアなどの国への留学生は全体より高く、北米やオセアニア、中欧などの国への留学生は全体より低かった。

資料写真:ドイツ時間3月18日、ベルリンとドイツの他の15州はともにメディアが形容するところの「Lockdown」(都市封鎖)状態に(撮影・ 彭大偉)。

「必要な支援」では、現在、留学生が最も必要としている支援は防護物資と生活物資の備蓄、ワクチンや薬品、帰国と人身の安全保証などで、そのうち彼らが最も必要としている支援はマスクや消毒液など防護物資の支援だった。

比較分析の結果、北米各国に留学している留学生は人種差別に対する懸念がより強かった。欧州各国に留学している留学生は帰国方法を探すなどの面でのニーズが比較的高かった。東アジア各国に留学している留学生は、防護物資、在宅でのオンライン授業やテレワーク、人が多く集まるような活動の停止に対するニーズが比較的高かった。

この調査では、中国人留学生の留学先の予防・抑制措置についても調査を行った。調査に回答した留学生のうち、7割の学生が「留学先の学校は休校あるいはオンライン授業への変更を行った」と回答し、8.4%の学校が寮を閉鎖した。しかし18.7%の留学生は「留学先の学校は今後1週間以内に休校やオンライン授業への調整を行う」とし、10.4%の留学生は「留学先の学校は今のところ何も調整を行っていない」と回答した。比較データによると、北米の学校のほうが感染拡大予防・抑制面での反応が比較的速かった。

対策に関する提案面では、同報告書は、感染拡大期間には多方面から外国人留学生に対する配慮と支援を行い、世論からマイナスのレッテルを貼られることを避け、外国人留学生に対し互いに助け合える場を作り、強化するよう指導し、広範囲をカバーする感染拡大予防・抑制情報共有メカニズムを構築するなどの提案を行った。(編集AK)

「人民網日本語版」2020年3月24日 

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