「このワイヤレス電子聴診器は非常に実用的で、防護服を隔てていても聴診できる。効果は一般的な聴診器を上回る」
「曇り止めの効果が非常に高く、密閉性も優れている。ずっと明るくなったようだ」
隔離型ワイヤレス電子聴診器2.0バージョン、医療用曇り止めゴーグルなどの医療装備品が連日、火神山医院で大ブームになっている。医療従事者は試験的に使用後、次々高い評価を与えた。科技日報が伝えた。
◆隔離型ワイヤレス電子聴診器2.0バージョン
聴診器は呼吸器や心血管などの疾患を診断するための重要なツールだ。感染対策の最前線で働く医療従事者が防護服を着用すると、市販されている機械式聴診器を臨床使用できなくなる。ワイヤレスの脳波や心電、血中酸素測定の研究に従事してきた海軍軍医大学特色医学センター(以下「同センター」)補佐研究員の李川涛氏は、感染対策の最前線で働く医療従事者の需要を知ると、この新型電子聴診器を開発した。
同聴診器は使用中にプローブで患者の心肺音を収集し、データのフィルタリング・拡大処理を行った後、ブルートゥースで防護服内のイヤホンに転送する。医師と患者の直接接触を効果的に回避し、高い保護効果を発揮する。聴診器のプローブには浮遊膜技術が採用されており、互いに干渉せず同じ部位で周波数の異なる2種類の生体電気信号を集め、症状の分析をよりクリアにすることができる。
◆医療用曇り止めゴーグル
同センター高級エンジニアの駱星九氏は曇り止めゴーグルを開発した理由について、「現場で医療従事者が曇ったゴーグルを外し、感染のリスクを犯して患者の穿刺を行った時に心が痛んだ」と語った。
同ゴーグルは能動型曇り止めと補助曇り止めを合わせた曇り止め処理方法を採用。主にゴーグルのレンズに曇り止め膜をコーディングする。直接的でスピーディな曇り止めを行う。ゴーグルのフレームの上下に小型かつ軽量の排気弁を取り付けており、KN95マスクの呼吸精度を上回る。ゴーグル内外の環境の気温を均等にすることで、4−6時間内に曇りを減らすことができ、医療従事者の目の不快感を解消した。
筆者の調べによると、海軍軍医大学が感染対策に医療チームを派遣した後、同センターは既存の科学研究成果の蓄積を利用し、「戦時中の緊急対応」の原則に基づきプロジェクトを緊急始動した。
専門家の評価・審査を経て、「新型肺炎重症者の大規模なHBOT酸素治療を展開する提案」「医療用マスク飲水装置及び貯水カプセルの開発」「靴用カバー自動着脱・消毒一体機の開発」など9件の科学研究プロジェクトが立ち上げられた。また研究の進捗に基づき経費のタイムリーな追加支援を受けられ、製品が感染対策の現場で効果的に活用できるように確保されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年3月23日