気候資源の保護・開発を強化　コーヒー栽培専用の気象観測所も　雲南省

気候資源とは、人類の生産・生活で利用される太陽光、熱、雲、水、風、大気成分などの自然物質・エネルギーを指す。気候資源の正確な記録と分析は、特色農業、レジャー旅行などの産業の発展を促す。例えば気象機関は分析により、雲南省普洱市の栽培に適した小粒のコーヒーを確定した。人工的に気象に干渉することで、雹害の損失を減らすことができた。人民日報が伝えた。

「雲南省気候資源保護・開発利用条例」が今年1月1日、正式に施行された。雲南省気象局政策法規処の羅宇清副処長によると、雲南省は地形が複雑で、省内の気候の種類が多様で、気候資源が極めて豊富だ。同条例の施行は、雲南省気候資源の保護・利用が規範化・法治化の軌道に乗ったことを示している。

冬の厳寒も、夏の酷暑もない気候的特徴を十分に利用し、普洱市は各県（区）政府を組織して「中国天然酸素バー」の建設を申請した。思茅、景東、寧洱、鎮沅の4県（区）が「中国天然酸素バー」の称号を獲得した。雲南省気象局が普洱における複数のステーションで統計している平均気温、湿度、空気中のマイナスイオン量、大気質などの気象データは、普洱の療養旅行やレジャーなどの産業計画の重要な根拠になっている。

気候資源の合理的な利用・開発は、特色農業の発展に大いに役立つ。普洱市気象局の蘇暁力副局長は「普洱市は気候資源調査・応用を強化し、ゴム、コーヒー、生態茶、古樹茶、アボカドなど17の細分化された農業気候区を画定した」と述べた。

コーヒーを例にすると、気象機関は温度、降水量、標高、湿度などのデータを収集・分析後、普洱市が小粒のコーヒーの栽培に非常に適していることを確認した。滇南コーヒー気象サービスプラットフォーム、滇南コーヒー気象サービスウェブサイト、コーヒー気象サービス携帯アプリも、コーヒー栽培業者により優良なサービスを提供している。

蘇氏は「我々は毎週コーヒー気象サービス専門報告を発表する。コーヒーの異なる成長時期の注意事項及び重要な気象プロセスに焦点を絞り災害予報を出し、農家に事前の対策を促している。通常の観測所のほか、普洱は市全域で285カ所の雨量観測所を設立している。コーヒー栽培向けの専門的な農業気象観測所を設立し、関連気象要素を収集している。適時に分析を行い、気候資源の利用能力を高めている」と述べた。

雲南省では毎年、雹害が高原の特色農業に大きな損失をもたらす。人工的に気象に干渉することで災害を減らし、乾燥した耕作地の雨を増やすこともできる。雲南省天気への人的干渉センターの職員である李紅梅氏は、「雲南省気象局は2018年に大理の洱海と蒼山、麗江の玉竜雪山で飛行機による雨量増加作業を46回、地上雨量増加作業を150回実施した。蒼山の生態環境を効果的に保護し、洱海の水質を改善し、玉竜雪山の積雪量とダム・池の貯水量を拡大させた」と説明した。（編集YF）

「人民網日本語版」2020年3月18日