国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は10日、エチオピアの首都アディスアベバのアフリカ連合本部で授賞式を行った。中国の科学者・屠ユウユウ氏ら3人に、ユネスコ・赤道ギニア生命科学研究国際賞を授与した。新華社が伝えた。
ユネスコは昨年10月22日に2019年度の受賞者を発表した。同賞は人類の生活品質の向上に寄与する優れた生命科学研究への奨励を趣旨とする。研究主体は個人もしくは機関。中国中医科学院教授を務める2015年ノーベル生理学・医学賞受賞者の屠氏は、寄生虫疾患の研究で同賞を受賞した。
健康上の都合により、屠氏は自ら授賞式に出席できなかった。アフリカ連合中国政府代表部の劉豫錫代表が代理で受賞した。ユネスコは現場で、屠氏のチームからの動画メッセージを放映した。
屠氏は動画の中で、「賞をいただき非常に光栄であるとともに、これが一つの責任であると深く実感している。中国医薬からアルテミシニンが見つかり、マラリアとの戦いが始まった。我々は引き続き奮闘し、マラリアのない世界を早期に実現しなければならない」と述べた。
劉氏は代理でユネスコのアズレ事務局長から表彰状を受け取った。劉氏は「中国は終始、アフリカの公衆衛生事業に貢献している。中国側はアフリカ連合のアフリカ疾病予防管理センターの建設を援助し、アフリカの公衆衛生予防管理体系・能力の建設を強化する。国連の2030アジェンダ・アフリカ連合のアジェンダ2063発展ビジョンの実現を後押しし、より緊密な中国・アフリカ運命共同体の構築を加速し、より健全で力強い、繁栄するアフリカを建設する」と述べた。
アズレ氏は「屠氏は優れた女性で、その取り組みは革命的だ。屠氏は前世紀に伝統的な治療方法を用い、マラリア治療の新たな道を切り開いた。屠氏はまたノーベル賞の受賞者で、ユネスコも非常に誇りにしている。なぜなら、ユネスコが女性の科学研究における地位の向上に取り組んできたからだ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年2月11日