中国科学院空天情報革新研究院中国リモートセンシング衛星地上ステーションの黄鵬副ステーション長はこのほど、取材に対し「中国リモートセンシング衛星地上ステーションは1986年に完成し稼働開始してから、30万以上の衛星軌道の受信に成功し、各種衛星のデータ・資料を1000万点ほど受信した。これは中国で最も長い歴史を持つ地球観測衛星データアーカイブであり、世界で衛星データの受信・処理量が最大の機関の一つでもある」と述べた。中国青年報が伝えた。
最近、中国初の準メートル級高分解能光学伝送型立体測量衛星「高分7号」の第1弾となる準メートル級3D画像22点が公開された。画像を見ると、北京大興国際空港で航空機がターミナルビルに駐機中である。そして山東省◆(草かんむりに河)沢市の畑では、冬小麦が順調に成長していることが分かる。多くのネットユーザーがこれに驚嘆した。
これら宇宙からの写真の裏側には、中国リモートセンシング地上ステーションの貢献がある。すべての衛星観測データは処理・応用の前に、まず地上受信ステーションによって受信されなければならない。
黄氏によると、中国リモートセンシング衛星地上ステーションは30数年の発展により、密雲、カシュガル、三亜、昆明、北極を含む5つの衛星データ受信ステーションを建設した。中国全土やアジアの7割の陸地の衛星データリアルタイム受信能力、及び世界衛星データをスピーディに取得する能力を持っている。
うち北極受信ステーションは最も新しく、スウェーデンのキルナに位置する。2016年12月に完成し、稼働開始した。現在は12メートルS・X・Kaバンドデータ受信アンテナシステムを持ち、地上ステーションが世界のデータをスピーディに取得する能力を大幅に高めることができる。
黄氏によると、中国リモートセンシング衛星地上ステーションはすでに、衛星データ受信、伝送、保存、処理、配布の整った体制を形成している。これは北京本部の運営管理・データ処理配布を中心とし、密雲ステーション、カシュガルステーション、三亜ステーション、昆明ステーション、北極ステーションをデータ受信ネットワークとする運営体制のことだ。データ受信システム、データ伝送システム、データ処理システム、データ管理システム、データ検索・技術サービスシステム、運営管理システムが共同運営され、中国の地球観測分野の中核インフラの一つになっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年1月2日