韓国のサムスン電子は昨年12月に天津市の携帯電話工場を閉鎖したのに続き、今度は中国最後の生産拠点だった広東省恵州市の工場も生産を停止した。サムスンは中国での携帯生産から完全に撤退したということになる。「北京日報」が伝えた。
恵州工場はサムスンが中国で最初に設立した工場であり、サムスンにとって大きな意味をもっていた。工場は恵州市恵城区陳江鎮にあり、1992年に設立され、93年に稼働し、サムスンの中国における主要生産拠点だった。敷地面積は12万平方メートル、建築面積は3万5千平方メートル。2006年に携帯電話の生産をスタートし、GSM/CDMA/3G端末の生産ライン40本とSMD(表面実装部品)の全自動化生産ライン30数本を擁していた。
サムスンは、「工場閉鎖は産業配置調整後の正常な措置だ」としているが、ここ数年、サムスン端末の中国国内市場での販売量が激減して、中国工場に十分な量の発注をかけられなくなったこと、また上昇を続ける人件費などのコストが、中国工場をさらなる苦境に追いやったことは否定できない。データをみると、19年第2四半期には、サムスンの中国市場シェアは1%で、出荷量は80万台だった。これと対照的に、華為(ファーウェイ)の同期の出荷量は3520万台に達した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年10月8日