「私は米中関係の40年を目撃する幸運に恵まれ、双方間に存在する重要な問題は協力という方法で解決すべきだと常に堅く信じてきた。これは世界の平和と進歩に対する米中両国の共同責任だ」。米国のキッシンジャー元国務長官は7日、北京で閉幕した中国発展ハイレベルフォーラム2019特別会合にビデオメッセージを寄せ、各国の出席者に共通する心の声を代弁した。現在の中米関係をどう見るか?中米経済は「切り離せる」のか?今回の会合では中米の識者が両国の経済貿易関係などについて議論。意思疎通を通じて溝に適切に対処し、競争の中で協力を強化するよう両国に呼びかけたうえで、これを「自国民さらには世界の人々に対して責任を負う大国としてのあるべき姿」と指摘した。新華社が伝えた。
■米中関係は「ゼロサムゲーム」ではなく「ポジティブサムゲーム」
7月始めに米国の専門家、学者及び政財界の識者100人が「中国は敵ではない」との公開書簡を連名で発表した。書簡は、中国敵視政策は米国にとって無益であり、最終的に米国自身の孤立を招くかもしれないと指摘した。
公開書簡の執筆者の1人で、今回の会合にも出席したカーネギー国際平和財団シニアフェローのマイケル・スウェイン氏は「21世紀に入り、国境の範囲を越えて、グローバルな共同対処を必要とする問題が数多く現れ続けている。こうした重大な問題を解決するために、協力及びより理性的な姿勢が必要であるのは間違いない」「将来米中は競争するかもしれないが、競争は対立ではなく、ましてや一方がもう一方を主導するものではない」と指摘した。
中米関係について、米国のカルロス・グティエレス元商務長官は「過去40年間、米中関係の発展は世界経済の成長に極めて重要な役割を果してきた。中国はすでに世界最大の貿易国及び海外直接投資の対象国の1つとなっており、グローバルな資本移動に多大な貢献を果している」「両国が共同で試練に向き合うことが、過去のいかなる時にも増して重要になっている」と指摘した。