中国の生物保護スタッフが高黎貢山国家級自然保護区の騰沖エリアで発見した両生類の新種「騰沖歯突ヒキガエル」(2017年6月22日撮影・新華社)。 |
ツボカビ病は両生類の天敵で、世界の約90種の両生類を野生絶滅させている。中国やオーストラリアなどの国の研究者は、南太平洋に位置するニューギニア島がその侵入を受けていないことを発見し、そしてこの世界最大の両生類の避難所を保護するため行動計画を策定した。新華社が伝えた。
ツボカビ病はツボカビという真菌によって引き起こされる伝染病で、両生類の皮膚を破壊することができ、最悪の場合は死に至らしめることがある。ツボカビ病は60数カ国・地域に存在し、500種以上の両生類の数を激減させているが、現時点では効果的な対策がない。
中国科学院動物研究所と豪マッコーリー大学などの機関の研究者がこのほど米「Frontiers in Ecology and the Environment」誌に発表した報告によると、彼らは長期的な実地調査により、ニューギニア島はツボカビの成長に非常に適しているにもかかわらず、その痕跡が見つからない得難い浄土であることを発見した。
研究者によると、他にもツボカビに感染していない島があるが、ニューギニア島は世界最大の両生類の避難所になっている。世界で知られているカエル類のうち6%がニューギニア島で生息しており、ツボカビが侵入すれば約100種の生存が危ぶまれるとともに、現地の生態バランスにも深刻な影響が及ぶという。
そこで、ツボカビのニューギニア島への侵入を防止するため、研究者は行動計画を策定し、パプアニューギニア政府などと連携している。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年6月10日