中国が南極における白夜の天文観測を初実施

人民網日本語版 2019年04月05日10:08

中国科学院南京天文光学技術研究所が3日に発表した情報によると、中国第35次南極科学観測隊が崑崙基地に設置した南極マルチバンド太陽測光望遠鏡(MARST)が1週間連続の観測により、初期段階の科学データをまとめ終えた。中国が南極における白夜の天文観測を実施するのは今回が初めて。得られた太陽全面及び白夜の星観測写真・映像資料は、今後のさらなる研究に重要な参考材料を提供した。新華社が伝えた。

中国第35次南極科学観測隊員、南京天文光学技術研究所エンジニアの徐進氏によると、MARSTは2019年1月9日に崑崙基地のアイスドームAエリアに設置された。科学研究者はその後、白夜の条件を利用し、1週間にわたり24時間連続の観測を行った。この新たに設置された太陽望遠鏡により、中国の南極天文観測は初めて正式に白夜と極夜の連続観測能力を備えた。現在初期段階にまとめられたデータを見ると、望遠鏡は550GB前後のデータを撮影している。これには初めて崑崙基地で集められた太陽全面マルチバンド画像、及び白夜の恒星画像が含まれる。

新たに設置されたMARSTの口径は150ミリで、視野角は40度。作業波長は近紫外線波長から近赤外線波長の間。

太陽望遠鏡の他に、中国南極天文科学観測隊は今回、崑崙基地に赤外線天光背景測量機を3台、近地上大気光急流測量システムを1セット設置した。先ごろ崑崙基地に設置された2台目の中国南極サーベイ望遠鏡「AST3-2」はメンテナンスとアップグレードを経て、観測設備と伝送データが正常となっている。試験で正常が確認されてから、新たな観測を開始する。3台目の南極サーベイ望遠鏡「AST3-3」も、設置と光学調整を完了し、試験的観測・運行の準備に入っている。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年4月5日

  

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