10月26日、習近平国家主席は北京の釣魚台国賓館で中国を公式訪問中の日本の安倍晋三首相と会談した。(撮影:李涛)
習近平国家主席は26日に北京の釣魚台国賓館で、中国を公式訪問中の日本の安倍晋三首相と会談した。新華社が伝えた。
習主席は安倍首相の訪中を歓迎し、安倍首相が最近、中日関係の改善発展に積極的な意思をたびたび表明していることを賞賛した。習主席は、「中国と日本は隣国であり、両国の利益は高度に融合している。世界の主要エコノミーとして、また重要な影響力をもつ国家として、中日関係の長期的で健全かつ安定的な発展は、両国国民の根本的利益に合致するものであり、アジア地域と国際社会がともに期待するところでもある。今年は中日平和友好条約締結40周年にあたる。1978年に、両国の前の世代の指導者たちが平和友好条約を締結し、法律の形式で両国の恒久的平和友好という大きな方向性を確定させ、双方が相互利益の協力を展開し、共同発展を追求し、歴史や台湾地区など敏感な問題を適切に処理するために、着実なよりどころと保障を提供した。双方の共同の努力の下で、目下の中日関係は正常な軌道に戻りつつあり、積極的な流れが再びみられるようになった。これは双方がともに大切にする価値のあることだ。双方は中日間の4つの基本文書で確立された各種の原則に従い、平和友好の大きな方向性を堅持し、相互利益の協力を引き続き深化させ、中日関係が正常な軌道に戻るとの基礎の上に新たな発展を遂げるよう推進しなければならない」と述べた。
また習主席は、「新たな情勢の下、中日両国は二国間分野での相互依存性が日に日に深まり、多国間分野でもより幅広く多元的な共同利益と共同の関心を有する。双方はより掘り下げた戦略的コミュニケーションを展開し、両国の多層的で多チャンネルの対話メカニズムの役割をしっかりと発揮させ、相手の発展の意図、戦略の意図を正確に把握し、『互いに協力パートナーとなり、互いに脅威とならない』との政治的共通認識を着実に貫徹し実践し、プラスの相互交流を強化し、政治的相互信頼を増進しなければならない。よりハイレベルの実務協力を展開し、協力の潜在力を十分に発揮させなければならない。中国の改革は絶えず深化しており、開放のドアはますます大きく開かれていく。これは中国と日本を含む世界各国との協力展開により多くのチャンスをもたらすことになる。『一帯一路』(the Belt and Road)の共同建設は中日が相互利益の協力を深化する上で新たなプラットフォームと実験田を提供した。中国は日本が新時代の中国の発展プロセスにより積極的に参加し、両国のよりハイレベルの互恵・ウィンウィンを実現することを歓迎する。より広範囲の人的・文化的交流を展開し、相互理解を増進し、両国各界が、とりわけ若い世代が中日友好事業に身を投じるよう奨励しなければならない。より積極的な安全保障の相互交流を展開し、建設的な二国間の安全保障システムを構築し、平和発展の道を共同で歩み、地域の平和安定を守らなければならない。より緊密な国際協力を展開し、共同の利益を開拓し、地域経済の一体化を推進し、グローバルな課題に共同で対応し、多国間主義を守り、自由貿易を堅持し、開放型世界経済の建設を推進しなければならない。信頼を重視し約束を守り、中日間の4つの基本文書と双方がこれまでに到達した共通認識に基づいて行動し、矛盾や溝を建設的に処理し、中日関係の健全な発展のための政治的基礎をしっかりと守らなければならない」と強調した。
安倍首相は、「日中平和友好条約締結40周年という重要な節目に中国を公式訪問できたことをうれしく思う。今回の訪問を通じて、双方が競争から協調に変わった日中関係の新たな時代を切り開くことを願う。日中は互いに隣国であり、互恵協力、互いに脅威とならないとの精神に基づき、両国間の4つの基本文書で確認された共通認識を踏まえて二国間関係を推進するとともに、世界と地域の平和、自由貿易の保護に寄与しなければならない。これは国際社会とアジア地域諸国がそろって期待することでもある。日本は中国が対外開放をさらに拡大することを歓迎し、支持するとともに、中国の発展プロセスに引き続き積極的に参加していきたい。日本は中国とともに、ハイレベル交流や各レベルの交流を密接に行い、両国の友好に向けた世論の基礎を引き続き改善し、双方の溝を適切に管理コントロールし、日中の戦略的互恵関係の深い発展を推進し、地域の安定・繁栄に向けて共同の努力をしていきたい。『一帯一路』は潜在力のある構想であり、日本は中国と広い範囲で協力を強化したいと考えており、これには第三国市場の共同開拓が含まれる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年10月27日
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