米ミネソタ大学などの研究者が児童422人を対象に8年間行った追跡調査で、親が子供のすること全てに対してあれこれ言ったり、押さえつけすぎたりすると、子供の感情や行為の管理能力にマイナスの影響を及ぼす可能性があることが分かった。新華社が報じた。
研究者は児童422人を対象に、2歳、5歳、10歳の時の感情の発育状態を調査した。
研究者の調査によると、押さえつけすぎる傾向のある両親は子供と遊ぶ時、何をして遊ぶか、どのように遊ぶか、遊んだ後どのように片付けるかなど、何から何まで指示していた。すると、子供には、「反抗」、「無関心」、「挫折を感じる」の3つの主な反応があった。
研究結果によると、子供が2歳の時に両親が押さえつけすぎると、子供の5歳の時の自分の感情や行為の管理能力が他と比べて劣っていた。また、5歳の時に自分の感情や行為の高い管理能力を持っている子供ほど、10歳の時に抱える感情的問題が少なく、社交スキルや学習成績も高かった。
研究報告は18日に刊行された米国心理学会の雑誌「発達心理学」に掲載された。研究者は、「両親は、自分の子供がどんな状況で指導を必要としているか、どんな状況下では自分で対応できるかなどについてしっかりと把握し、子供が問題を対処できる能力を身に着けるようサポートしなければならない。もし、押さえつけすぎると、子供から精神的に成長する機会を奪ってしまうことになる」と指摘している。
論文の第一著者である、ミネソタ大学の研究員のニコール・ペリー氏は、「逆境に面しても落ち着いている子供は、思春期前の学校の環境に適応しやすいだろう。そのため、親は子供が自分で感情的問題に対処できるようサポートしなければならない」と分析している。
そして、「親は子供に、自分の感情をどのように理解するかを教え、特定の感情と行為の関係を説明し、深呼吸をしたり、音楽を聴いたり、絵を描いたりするなどの積極的な対応策を見つけるようサポートしなければならない」とアドバイスしている。
(編集KN)
「人民網日本語版」2018年6月21日
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