研究サービスプラットフォーム・零壹智庫がこのほど発表したデータによると、2018年第1四半期に世界の金融科学技術分野では204件以上のエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)が行われ、調達した資金は約507億1千万元(1元は約17.3円)に達した。中でもブロックチェーン分野が突出した動きをみせ、投資意欲が上昇を続け、1月は18件、2月は8件、3月は28件の投資が行われた。同期のブロックチェーン・仮想通貨分野の資金調達額は67億2千万元に達して、2017年の調達額をすでに上回った。「北京晨報」が伝えた。
専門家とアナリストは、「ブロックチェーンは分散型、匿名性、高い信頼性などを特徴とし、多くの産業の応用シーンと運営ルールを変革することが可能で、より多くの新モデルや新業態を派生させることもでき、デジタル経済の発展環境を再構築しつつある。だがこれと同時に、行き過ぎた投機行為がまだ十分に成熟して実用化されているとはいえないブロックチェーンの金融応用シーンでバブルを発生させる可能性もある。ちゃんとした応用シーンがなければ、ブロックチェーン技術は生命力を失う。未来の供給チェーンの金融分野がブロックチェーン応用の『大きな戦場』になるとみられる」と指摘する。
関連データによる予測では、2020年には中国の供給チェーンをめぐる金融市場の規模が15兆元に迫る。重慶小雨点小額貸款有限公司の林堅諾最高経営責任者(CEO)は、「ブロックチェーンが金融産業にもたらした主な変化は、産業の効率向上、利用者向けサービスのコスト低下、産業全体の組織枠組は仲介者なしの直接取引を実現した技術に適応するように改善しなければならない」との見方を示す。
注目されるのは、騰訊(テンセント)のブロックチェーン業務部門がさきに「騰訊ブロックチェーン+供給チェーン金融ソリューション」を発表したことだ。林CEOを含む金融科学技術の中小企業のトップたちも、「将来は供給チェーンのプロジェクトでの『テスト』を強化する」と口をそろえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年5月23日
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