食に関していうと、ドイツ人は極端に奥手となる。皿の上に虫のようなザリガニが乗っているのを見ると、ドイツ人はみな怯えた顔をする。このほど、ドイツの食卓にもザリガニが登場した。フランス華字紙「欧州時報」の報道を引用して中国新聞網が伝えた。
2017年夏より、米国産ザリガニが少なくとも2本のベルリンの川で急速に繁殖した。この種類のザリガニは適応能力と生存能力が強く、繁殖のスピードが速い。しかしドイツの野生動物専門家は最近になってようやくザリガニが食べられるということを実証した。
現在、ちょうどザリガニの繁殖期にあたり、川の中に生息するザリガニの数を減らすため、ベルリンの関連部門はある漁業企業にザリガニの捕獲許可を出した。また、捕獲の上限数は決めておらず、好きなだけ捕ってよいことになっている。捕獲は今年の年末まで可能とのことだ。現在、同企業はすでに行動を開始しており、捕れたザリガニは飲食店や個人向けに販売される。
同市が米国産ザリガニの数量を抑えたい理由は、米国産ザリガニとドイツ本土のザリガニは区別が難しいものの、米国産ザリガニは攻撃性が強く、現地のザリガニに危害を加え、生態系を壊す可能性があるためだ。
では、米国産ザリガニは一体どのようにしてドイツまで流れ着いたのか。米国産ザリガニは最初、外国品種としてドイツの水族館内で飼育され、人気を集めていたものの、人気がなくなると、水族館はそれらのザリガニをそのまま川に流したことから、米国産ザリガニが繁殖していった。
こうして、遠路はるばるやってきたザリガニたちは最終的に食卓の上に並べられる運命となるとは思いもしなかったはずだ。ザリガニのおいしさがドイツの美食家たちの心をわしづかみにするのも時間の問題だ。ドイツのシェフたちが麻辣(ピリ辛)ザリガニを作ることは望めないが、何かしらおいしく調理してくれることを期待できるだろう。(編集TK)
「人民網日本語版」2018年5月10日
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