インタビューをうける張維為院長(写真提供・中国復旦大学中国研究院公式サイト)。 |
中国復旦大学中国研究院の張維為院長はこのほどインタビューに対し、「足し算」と「引き算」、「掛け算」という3つの面から今年の政府活動報告に示された中国経済の発展の将来について下記のように分析した。人民日報が伝えた。
〇「足し算」で進める発展
中国が「足し算」で進める分野としては、経済の新機能と新興産業グループの拡大と強化、「インターネット+」、人工知能(AI)産業の発展のほか、製造強国建設のスピードアップと集積回路、第5世代移動通信システム(5G)、新エネルギー車の発展なども含まれる。
〇「引き算」で減らす金融リスクと立ち遅れた生産能力
まず初めに金融リスクを防ぐためのデレバレッジが必要となる。特にインターネット金融の発展をうけて、多くの派生商品のリスクが生じている。現在、中国政府は3年以内に進める3つの攻略任務のうち、第一に重大リスクの防止を掲げており、さらに立ち遅れた生産能力を引き続き淘汰していくとしている。
〇「掛け算」効果のイノベーション
中国モデルというこの素晴らしい作品を指している。中国はイノベーション主導とイノベーション型国家の建設を強く推し進めており、これは掛け算のような効果を生み出す方法だと言える。「新四大発明」が経済と社会にもたらす効果から、人々はこの点についてすでに目にしていると言えるだろう。
また、張維為院長は、「歴史的な原因から、中国は第一次・第二次産業革命というチャンスを逃している。しかし通信革命とも言われる第三次産業革命において、中国は40年間にわたる改革開放を経て、その流れに追いついただけでなく、先頭を走るところにまで到達したと言っても過言ではない。そして第一次・第二次産業革命において得るべきだったものもすでに補っている。現在、中国が胸に抱いているのは第四次産業革命であり、それはすなわち『インターネット+』やビックデータ、人工知能などであり、この分野において中国はすでに世界の第一線を走っているだけでなく、けん引し始めている分野も多く、その勢いはますます増している」との見方を示した。
さらに張維為院長は、ある米国人学者が語った「習近平氏が胸に抱いているのは未来であり、2050年だ。しかしトランプが胸に抱いているのは1950年だ」というコメントを例に挙げ、「中国人は確かに世界を震撼させるような奇跡を創造した。中国はこのことを誇りに思うべきであり、また改革開放40周年の最も素晴らしい記念であるとも言えるだろう」とした。(編集TG)
「人民網日本語版」2018年3月18日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn