米国のトランプ大統領が9日、輸入された鉄鋼・アルミ製品に対し高額の関税を課すとした公告に署名したことについて、商務部(商務省)貿易救済調査局の王賀軍局長はこのほど北京でコメントを発表した。王局長は、「米国の措置は国の安全保障を名目としつつ、実際には保護貿易を行うことにほかならない。米国が輸入する鉄鋼製品とアルミ製品のほとんどは民間利用であり、米国の安全保障に損害を与えることなどありえないのが実際の状況だ。米国は『国の安全保障を例外とする』条項を乱用しているのであり、世界貿易機関(WTO)を代表とする多国間貿易システムを恣意的に破壊するものにほかならず、正常な貿易秩序に深刻な打撃を与えることは確実で、中国は断固たる反対を表明する」と述べた。
王局長は、「米国の措置は他国の利益に損害を与えるだけでなく、米国自身の利益にも合致しないもので、米国の議員や業界団体や企業などが強く反対している。中国は、米国が多国間貿易システムの権威を尊重し、関連措置を早急に撤廃することを願う」と述べた。
今月8日、トランプ大統領はホワイトハウスで、「米国は輸入鉄鋼製品に25%の関税を課し、輸入アルミ製品に10%の関税を課す。関税措置は15日以内に正式に発効する」と宣言した。米国のこの最新の保護貿易措置には米国内や国際社会から広く反対の声が上がる。欧州連合(EU)、ブラジル、韓国、日本、フランス、英国、オーストラリアなどは対応措置を取るとしている。欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は、「EUは断固たる対応を取り、EUの利益を守り抜く」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年3月13日
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