「ネット有名人」や「SNS」、「シェアエコノミー」という一見したところ貧困地区とはほとんど縁の無さそうなこれらの新たな経済モデルが、貧困脱却の難関攻略を進めている中国にとって「新たな秘密兵器」となりつつある。中国商務部(省)の統計データによると、商務部は2017年、電子商取引(EC)による貧困者支援政策に力を入れ、41億4千万元(1元は約16.8円)の資金を調達し、237ヶ所の国家級貧困県において、「EC農村進出総合工程モデル」事業を支援、全国の貧困県総数の6割にあたる累計499ヶ所の貧困県を支援した。これらの貧困者支援政策は、貧困村の振興と発展を最大限促進した。2017年、中国国家級貧困県でのオンライン販売額は、前年比52.1%増の計1207億9千万元に達し、農村での平均増加率を13ポイント上回った。人民日報が伝えた。
中国におけるECは、貧困地区の特産品を「外に売り出す」ためのプラットフォームとなりつつある。京東集団(JD.com)は、2016年以来、中国832ヶ所の貧困県の300万種以上の特産品の販売をサポート、200億元以上の販売額を実現、貧困者2万5千人以上の雇用を促進した。河北省武邑県の跑歩鶏や四川省蒼渓県のキウイ・フルーツ、黒竜江省饒河県の黒蜂ハチミツなどはこのプラットフォームのおかげで大成功を納め、農作物サイトで人気ブランドとなっている。
ECの助けを借りて貧困から脱却し豊かさを手にした貧困地区は増える一方だ。中国貴州山王果公司は、特色ある刺梨製品をオンラインで販売、2017年のオンライン販売額は819万元に達し、貧困世帯367世帯の1394人の雇用が実現、1人あたり平均年収は約2千元アップした。雲南省辺境貧困地区の文山市では、ECが導入されて以来、農村世帯840世帯の世帯当たり収入が約8千元増えた。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年3月12日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn