これまでの人々の消費理念やスタイルと比べ、昨年は断片化消費モデルが業界関係者から次の重点投資分野とされたほどの異彩を放った。中国経済週刊が伝えた。
以前はディスコやカラオケ、個室ビデオなどが、中国人のわずかな娯楽だった。人々は集まって酒を飲み、歌をうたいダンスをし、リッラクスしていた。しかし今や娯楽の選択肢の増加に伴い、個室ビデオは姿を消し、ディスコやカラオケなども総合アミューズメントに取って代わられつつある。
◆ミニカラオケは3ヶ月で元が取れ、半年後からは安定した利益を創出
2017年下半期には、多くのショッピングモールや映画館内にわずか2-3平方メートルほどのガラスで囲まれた個室が登場した。中には歌を選ぶパネルとマイク、さらには照明まであり、カラオケボックスのミニ版といった感じ。これにより食事するため、レストランで列に並ぶ間や映画が始まる前の空き時間といった際の暇つぶしの選択肢が増えた。人々はこの場所で伝統的なレコード業界が1年かけてようやく完成させることができることをわずか30分ほどで体験することができる。それは、歌を録音すること。しかもSNSで共有することもできるのだ。この歌をうたい、歌を聴き、歌を録音し、ネット上で共有するといった機能を集めたミニ歌咏亭(ミニカラオケの正式名称)は、多くの若者から注目されるサービスになっている。
UFOキャッチャーに続き、ミニ歌咏亭のようなセルフ娯楽デバイスは、共有や隙間時間、実店舗利用者を獲得しようとする資本の高速列車に便乗し急成長し、さらに一・二線都市から三・四線都市へと広がりを見せている。多くのメーカーと投資家は関連分野の将来性に期待しており、市場では「3ヶ月で元が取れ、半年後からは安定した利益を創出」と言われているほどだ。
広州にあるミニ歌咏亭製造業者の責任者によると、同社の製品は1台2万元(1元は約16.9円)未満で、全国各都市で販売されており、ショッピングモールや映画館、大学周辺など、人の多い場所に設置されている。同責任者は、「1−2ヶ月で元が取れる場合もあるが、遅い場合は5−6ヶ月かかる。これは集客の流れやエリアによって異なる」としている。
ミニ歌咏亭の運営パターンはスピーディーに複製でき、需要が普遍的に存在し、集客の流れが重要になり、元を取り利益を創出する明確な指標があることから、資本の注目を集めている。昨年上半期には、ミニ歌咏亭だけでも資金調達が6回行われた。
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