甘粛省山丹県の田舎に住む女性・周玉梅さんはここ5年、中国の古典「紅楼夢」のシーンを切り絵細工で描き続けており、その数は506枚に及んでいる。中国新聞網が報じた。
周さんが初めて「紅楼夢」を読んだ時、その物語の意味をあまり理解できず、自分の学歴が高くないことを嘆くと同時に、シンプルな方法で「紅楼夢」の物語を表現し、学歴があまり高くない人でも理解できる方法はないかと模索し始めた。そして、切り絵細工を使って「紅楼夢」の物語を表現することを思い付いたという。
中卒の周さんにとって、「紅楼夢」はまさに「難関」。読んでいても意味の分からない内容が多く、小説とドラマの「紅楼夢」を見比べ、登場人物、山や湖、草花、建物の様子などを確かめた。そして、周さんが何度も口にした言葉や目に留まったポイントなどに印をつけ、何度も読み直しているうちに、本はぼろぼろになった。それでも、本の空白部分はたくさんのメモで埋め尽くされている。
「『紅楼夢』に出てくる人物は多く、その人物像やその服装も千差万別。切り絵細工で『紅楼夢』を表現する際、最も難しい点の一つ」と周さん。
「一つのシーンの切り絵細工ができあがってから、物語と比べてみて、ちょっとイメージが違うと思えば、すぐに破り捨てる」という。作成の過程で、人物像を原作の設定とマッチさせるために、周さんが破棄した失敗作の数は数え切れないほどだという。
そして、あっという間に5年が過ぎ、赤い紙2000枚以上と、数え切れないほどのハサミを使って、これまでに506枚の作品を作り上げてきた。
この切り絵細工版「紅楼夢」は、周さんの作業場に並べられており、8万元(約136万円)で買い取りたいという人もいたが、丁重に断ったという。周さんは、「切り絵細工版・四大奇書(紅楼夢、三国志演義、水滸伝、西遊記)を作りたい」と語っている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年1月12日
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