日本の衆議院選挙が10日公示された。約1200人の候補者が465の議席を争う。投票は22日に行われる。新華社が伝えた。
三大陣営が争う選挙戦構造は形成されたが、見通しは不透明だとアナリストは指摘する。安倍晋三首相にとっては、自らの率いる自民党の議席が衆院解散前より大幅に減った場合、政権の将来さらには政治的前途にとって手痛い打撃となる。
■改憲方針を明確に
三大陣営の混戦ぶりは、各党の選挙公約が複雑に入り組んでいることからもわかる。特に安倍自民党と小池新党は安保・改憲などの政策理念が大同小異であり、戸惑う有権者が少なくないだろう。
外交・安保面では、自民党は「イージス・アショア」などミサイル迎撃装備を導入するとともに、防衛計画大綱を見直し、軍事能力を強化するとしている。自民党はさらに、憲法改正を明確に目標として掲げたうえ、憲法第9条に自衛隊を明記するとしている。
立憲民主党、日本共産党、社民党に代表される左翼陣営は平和主義と対話外交の堅持を主張し、安倍政権の新安保法及び改憲の企てに明確に反対している。
一方、「希望の党」「日本維新の会」に代表される野党保守勢力は改憲に前向きな姿勢を示しており、安保・外交政策でも自民党と明らかな違いはない。小池新党の一部の候補者は歴史認識問題で自民党議員の多くよりも極端ですらある。
経済・民生分野では、自民党は「アベノミクス」の政策を引き続き加速し、2019年に予定通り消費税率を引き上げるとしている。各主要野党は消費税率引き上げに反対だ。立憲民主党や社民党は、アベノミクスは国民に恩恵をもたらす成果に乏しいと批判する。一方、希望の党はアベノミクスをまねて、「ユリノミクス」を提唱している。
今回自民党が選挙公約で改憲の目標を明確にしたことは、自民党が望み通り勝利した場合、野党保守勢力の協力の下、確実に改憲の動きを加速することを意味するとアナリストは指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年10月12日
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