今年に入ってから、英国を訪れる中国人観光客が緩やかに増加し、国慶節(建国記念日、10月1日)の連休期間には英国旅行の小ブームも起こった。英国旅行のトレンドをみると、質が高く、英国を深く味わうことのできる旅が新たな人気のスタイルになっていることがわかる。新華網が伝えた。
海外旅行サービスアプリケーション・愛導遊を手がける企業の周博超最高経営責任者(CEO)は、「今年の英国旅行の申し込みをみると、大手オンライン旅行予約プラットフォーム(携程やQunar.Com<去▼児、▼は口へんに那>など)を通じた自由旅行の申込件数が最も急速に伸び、前年同期比約25%増加した。国慶節連休期間の申し込みのうち、2回目の英国旅行が目立って増加し、英国を何度も訪れている顧客も多かった。今は家族旅行に最適な時期で、国際便の価格も夏休み期間に比べてかなり安い」と説明する。
ロンドンの中華街を取材中、北京から来たという王さんに出会った。王さんは、「自分と妻は有給休暇と国慶節連休を合わせて20日間ほどの休みにした。親と子どもも一緒の小グループ旅行を申し込んだ。これならより自由に、気に入った場所で何日間もゆったりできる。旅の行程は自分で決めたい。旅行期間は10日ほどで、そのうち約1週間はおいしいものを食べたり買い物を楽しんだりして過ごす」と話した。
周CEOは、「ここ数年、英国を訪れる中国人観光客の中で、小グループや家族でじっくり旅を楽しむスタイルを選ぶ人やビジネス訪問ツアーが持続的かつ緩やかに増加している。相対的に質の高い旅行商品に対する消費者のニーズがますます高まりをみせる。中国の1970年代生まれ(70後)や80年代生まれ(80後)の人々は海外小グループ旅行の消費者の中心で、留学や海外旅行の経験がある人が多く、じっくり楽しむ旅やくつろぎのための旅をより好む傾向がある」と話す。
周CEOは続けて、「英国を訪れる観光客のニーズが多様化しており、多くの消費者は旅行商品にこれまでより多くの期待を寄せるようになっている。たとえば旅行中に現地の有名大学を見学して、将来の子どもの教育に役立てたいという人、現地の有名企業を見学して、海外投資やビジネス開拓のチャンスをつかみたいという人が増えている。こうした新たなニーズが英国現地の旅行会社に新たな課題を突きつけており、多様化する顧客のニーズにどのように応えるかが旅行業界関係者の考えるべき課題となっている」と指摘する。
英国の旅行会社オメガトラベルグループの王瑞■(王へんに其)マネージャーは、「年初以来、為替変動などの原因で、中国人観光客に対する英国の吸引力が増大し、英国を訪問する人が緩やかに増加している。ここ数年は、家族や友達などの小グループでじっくり楽しむスタイルの旅が目立って増加しており、夏休みの教育旅行ツアーも倍増の勢いだ」と話す。
周CEOは、「東南アジアなどの旅行市場に比べ、英国旅行市場はスタートが遅かったものの、市場の可能性は大きい。これに英ポンドの持続的値下がりが加わり、英国旅行のコストは目立って低下した。そこで中国人観光客に対する英国の吸引力がじわじわと高まってきた」と説明する。
データをみると、今年第1四半期(1~3月)に英国を訪れた中国人観光客は5万4千人で、前年同期比27%増加した。2016年は25万人を超え、関連の消費金額は5億ポンド(約148億円)を超えた。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年10月10日
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