宇宙軍事化の反対、宇宙平和の維持、宇宙ハイテク技術による人類の生存・発展の問題解消は、人類に共通する願いだ。中国国際戦略学会安全戦略研究センターの委託を受け、中国航天科技集団公司第一研究院の銭学森運載技術実験室宇宙情勢評価課題チームは6日、第2版宇宙体制隔年評価報告書「宇宙情勢評価報告書2016」を発表した。第1版と異なり、今回は国際宇宙安全情勢に焦点を当てている。科技日報が伝えた。
総合評価によると、第1版が発表されてから2年以上が経過し、国際宇宙安全情勢は国際情勢に伴い、一連の劇的な変化が生じている。第1版のすう勢への判断を引き継ぎ、主要宇宙大国が体系的発展、戦略的同盟の重視を強めているとした。そして宇宙空間の「駆け引きの場」において、各国の協力・競争が同時に激化し、知恵と気力を用いた全面的な駆け引きになっているとしている。また一部の宇宙強国は宇宙空間における自国の絶対的な安全を際限なく求め、宇宙空間の平和の極めて不安定な要素になっている。この影響を受け、未来の宇宙情勢の発展において、世界の宇宙安全情勢は不安定期に入り、宇宙軍事化競争が誘発される可能性がある。宇宙空間の安定が非対称的バランスに依存するすう勢になるとしている。
宇宙情勢の評価報告書を発表している国は少ない。同報告書は2014−15年の国際宇宙活動を系統的に評価し、2016年の重要事件に関心を寄せている。人々と業界に国際宇宙マクロ情勢を理解するため整った資料を提供し、宇宙活動の透明性を高めている。同報告書は定性・定量を組み合わせた宇宙情勢評価体制を掲げ、「宇宙情勢分析」と「宇宙情勢総合評価」という2つの次元から検討し、宇宙情勢分析では、基礎・戦略・環境条件という3つの要素・9方面の分析枠組みを打ち出し、かつ相互変化模型を構築した。宇宙情勢総合評価では、主に「宇宙行為活発度」と「宇宙軍事活動・体制支援力」という2つの評価テーマを設け、宇宙情勢分析の基礎データ及び資源模型に基づき、それぞれ評価体制を作り量的評価を行っている。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年12月7日
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