「地上はどこまでも波打つように続く燕山山脈と雄大・壮観な八達嶺長城だが、その地下には京張(北京―河北省張家口)高速鉄道八達嶺駅の建設が進められている。同駅は、地下最大深度102メートル、地下建設面積3万6千平方メートルで、現時点では世界最大・最深の高速鉄道地下駅となる」と京張高速鉄道の建設担当者は説明し、「2019年に京張高速鉄道が完成すると、北京北駅を出発した直行列車はわずか20分後に延慶に到着する。既存の北京市郊外鉄道S2号と渋滞の多い京蔵(北京―チベット)高速道路はいずれも、京張高速鉄道の誕生によって、その陰に隠れることになるだろう」と続けた。京華時報が報じた。
○「精密かつ正確なマイクロ爆破」技術によって文化財を保護
北京市住宅・都市農村建設委員会が組織した市民代表団が28日、冬季五輪関連インフラの一つである京張高速鉄道青龍駅・八達嶺長城駅を視察した。今年4月、京張高速鉄道の建設工事がスタートした。このうち八達嶺トンネルは全長12.01キロメートル、八達嶺長城の中心部分を貫通する。一帯には多くの国宝級の文化財があり、沿線には居庸関長城や水関長城などの国家級観光名所もある。トンネルの一部区間は、水関長城と並行する形で建設され、八達嶺長城の下を2度くぐり抜ける。うち1カ所は、石仏寺村の地下を通り、深さは最も浅い地点で10メートル。もう1カ所は、旧京張鉄道青龍橋駅の地下を通り、最も浅い部分の深さは4メートルしかない。
長城の地下にトンネルを建設することは、決して簡単なことではない。八達嶺トンネルは、2つの地質断層帯を貫通しなければならず、施工リスクが極めて大きく、不注意による崩落の危険性はかなり高い。また、沿線の環境保護や文化財保護に対する条件はかなり厳しく、地表の高さを1ミリも下げないことが施工の条件となっている。
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn