昨年末に2人っ子政策が全面的に打ち出されて以降、中国では冷凍保存されていた「受精卵」が続々と「蘇って」いる。北京婦産病院だけでも、約半年の間に2000個余りの受精卵が母親の子宮に移植された。同数字は例年より50%多い。北京青年報が報じた。
1988年に、北京大学第三病院で中国初の試験管ベイビーが誕生。中国の不妊治療の技術の発展は28年目を迎えている。体外受精や胚移植などにより、多くの不妊症患者が自分の子供を産むことができるようになった。しかし、政策や観念、技術などが原因で、不妊治療がそれほど活発に行われることはなく、治療を受ける人も緩やかに増加する程度だった。そして、凍結された受精卵の多くは、静かに超低温の液体窒素の中で眠っており、10年以上放置されているケースもある。しかし、北京婦産病院によると、2人っ子政策が打ち出されて以降の約半年間で、受精卵を解凍するケースが大幅に増加し、11年も眠っていた受精卵が「蘇る」ケースもあるという。
同病院の生殖医学科の蘭永連・副科長は、「凍結していた受精卵を解凍するケースは例年より50%多い」と説明。「昨年末に2人っ子政策が打ち出されてすぐに、問い合わせが増加した」という。
ここ半年の間に、受精卵を解凍する人が急増した理由について、蘭副科長は、「一番の理由は2人っ子政策。その他、観念が変化していることも、近年、胚移植が増加している原因の一つ」と説明。「胚移植での出産を望む不妊症患者が増えている。問い合わせや手術を実際に受ける人は年々増加している」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年9月8日
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