甘粛省蘭州市七里河区の南北両山で12年間進められていた、中日緑化事業が29日、竣工した。2004年以降、あきた白神の森倶楽部の大高一成理事長や秋田県林業育成協会の武田英文会長らが計500万元(約7500万円)を投じて、七里河区の約290ヘクタールで植林し、各種苗木を73万株植えてきた。林の保存率は85.5%に達している。中国新聞網が報じた。
改革開放(1978年)から4年後の1982年に、甘粛省は率先して秋田県と友好提携を結び、文化や教育、環境保護、医療衛生、人材の育成など、幅広い分野で連携してきた。
29日に行われた南北両山の中日緑化事業の竣工セレモニーで、七里河区両山指揮部の責任者・張全成氏は、「00年、南北両山の緑化建設に先がけて約6660ヘクタールに及ぶ土地が開拓され、03年に緑化建設が始まった。そして、甘粛省外事弁公室が武田英文会長と提携することで合意し、12年間にわたる、中日緑化事業が4期に分けて実施された」と紹介した。
大高理事長は同日、取材に対して「甘粛省と秋田県は友好都市となってから35年になる。この関係があるため、私たちは蘭州市にも親しみを感じる。04年に私たちが初めて蘭州市を訪問した時、荒野を目にし、『ここで植林はできないだろうか』、『もっとうまく緑化が進められないだろうか』と考えるようになった。今後は、甘粛省天水市で引き継き植林を進める」とし、「『中日緑化事業』により、現地の農民に経済的利益がもたらされると同時に、現地の植樹環境が改善され、環境保護に貢献できれば」と語った。
甘粛省人民対外友好協会の専職副会長・劉暁林氏は、「周知の通り、甘粛省は中国西部にあり、雨が少なく乾燥しているため、植被率が極めて低く、生態環境が虚弱だ。このような環境では植樹や植林は難しく、切迫した課題でもある。大高理事長ら日本人が苦労をいとわず、見返りも求めずに、甘粛省で中日緑化事業を展開してくれていることに、感動し、敬服させられる」とし、「植えられた木の苗が、甘粛省と秋田県、ひいては中日両国の友好のシンボルとなると信じている。中日友好の木がすくすくと育つことを願っている」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年8月30日
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