上海のファーストフード店で、中国の友人と夕食を共にしたオマーン人のアリさんは、奇妙な現象に気づいた。食事が終わると、友人たちはそのまま立ち去り、料金を支払う人がいなかったのだ。「まさか中国では食事にお金を支払わないのだろうか、と思った。その後私は、誰かがスマホで支払っていたことを知った」と、アリさんは当時の心境を語った。人民日報海外版が伝えた。
最近、訪中の外国人が新鮮味を感じ憧れるのは、中国の自然景観と伝統文化だけではなく、インターネットの予想外の革新だ。ある外国の友人は筆者のインタビューに応じた際に、中国に来る前に、まず「中国語、中国文化、携帯アプリ」を理解しなければならないと冗談を言った。
アリさんはビジネスマンで、中国企業と事業提携中だ。すでに中国で半年近く生活している彼も、外出時にほとんど現金とカードを持たなくなり、微信(Wechat)の電子お年玉にも夢中になっている。「スマホで二次元コードをスキャンするだけで決済できるとは、実に便利だ。微信支付と支付宝(いずれもオンライン決済サービス)には驚きだ」と語るアリさん。
アリさんが好むオンライン決済は、海外メディアによる中国関連記事の焦点となっている。独商業経済紙「ハンデルスブラット」は「ドイツではスマホが近い将来、現金を無駄なものに変えるが、これは中国ですでに現実化されている。オンライン決済で、中国は世界に先駆けている。中国のモバイル決済市場は2016年に、10兆元を突破すると見られる」と報じた。
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