TBS系列でこのほど放送されたあるバラエティ番組で、中国人の日本でのマナー問題を取り上げ、華人ゲストを招き討論した。しかし番組放送後、多くのゲストはネット上で次々と謝罪を表明し、放送された番組は収録現場の実際の状況とはかけ離れており、放送された内容は非常に偏見に満ち、視聴者に誤解を招くものだとした。そしてこの中国人のイメージを激しく損ねる番組が放送されると、在日華人と一部のネットユーザーの怒りを買った。新華国際アプリが伝えた。
新華社東京支社の記者である華義氏は番組を見た上で次のように述べている。「まずこの番組では個人のマナー違反行為をあたかも中国人全体に見られる行為であるかのように誇張し、代表的ともいえないような個々の例を根拠に中国人がマナーを守らないと批判している。これはひどい偏見であり、視聴者を誤解させるものだ。毎年約500万人の中国人が日本を訪れており、マナー違反をする人々がいないわけではない。しかし、この番組で取り上げられていたような行為は中国国内でもほとんど見られない奇行であり、一部は文化と国の発展程度の差こそがその原因だ」。
華義氏によれば、この番組では50人の華人が招かれ討論に参加しており、一見したところ中国人を代表しているような印象を与える。しかし実際はこの番組の収録前にすでに台本が準備されており、収録後にはさらに徹底的に編集が加えられ、一部のゲストはまるで「だまされた気分」としている。
この番組にゲストの1人として招かれた日本籍華人の李小牧氏は番組放送後、ウェイボーで謝罪し、当日その場で台本を与えられたことを明かし、自身の発言は主に台本の筋書きに沿うものだったとした。ネットユーザーの批判を受け、彼自身も不適切だったことを認め、「議論の論点はズレており、ものごとの筋道に外れた内容だった。利用されたように感じた」とした。
華義氏は中国人観光客のマナー問題に関して日本ではしばしばニュースとしてとりあげられているが、中日両国に文化の差があるのは当然なので、おもてなしをする日本側にはさらなる誠意と配慮があってしかるべきではないかとした。
またこのような悪質なメディアの中国人の顔に泥を塗るような行為に、在日華人華僑たちはメディアに対し抗議し、自身の正当な権益を守ろうと呼びかけを行っている。同時に、訪日中国人観光客に向けては、旅行の際にはできる限り「郷に入っては郷に従え」のことわざのように現地のルールを尊重しようと呼びかけ、そうすることで初めて気持ちの良い関係を築くことができるとしている。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年6月3日