「環遊日本VISIT JAPAN訪日中国人観光写真動画コンテスト」授賞式が3日、北京の人民網スタジオで開催された。木寺昌人・駐中国日本国大使、王泰平・元駐大阪中国大使級総領事、于寧・元人民日報社副総編集長、伊地知英己・日本政府観光局北京事務所所長、余清楚・人民網総編集長らが出席した。人民網が伝えた。
王泰平・元駐大阪中国総領事は挨拶において、「この写真コンテストは中日民間交流における先駆的取り組みであり、一大盛事であり、中日民間交流の目玉イベントとなっている。そして、両国国民の相互理解を促し、互いに親近感を与えるものであり、両国関係の改善の上に貴重な貢献を果たしている。中日関係が困難な時にも、本コンテストは中日友好の信念を掲げ、心折れることなく、人々に親しまれるこのイベントを続けてきた。その意味でこのイベントは非常に得がたい貴重なものである」と述べ、また、このコンテストに参加する人が増えていることは、ますます多くの中国人が鑑賞の目を持って日本を見ていることの表れであり、今後両国間、両国民間が互いに行き来し、より多くの日本人が中国に観光に来てくれることを希望する」と挨拶した。
木寺昌人・駐中国日本国大使は、「近年、中国から日本への訪問者数は急増し、昨年は従来の2倍を超える約500万人となった。中国人の方が実際に日本を訪問し、日本の自然や文化を体験し、人々と交流することは、両国の相互理解にとって大変重要だ」と述べ、また、「皆さんの作品のような美しい写真や素晴らしい動画は、これを観た全ての人々と『感動を共有』することを可能とする。受賞者の皆さんには、これからも日本を訪問し、素晴らしい作品を通じて日本の魅力を発信することで、日中友好の懸け橋として大いに活躍してくれることを期待する」と挨拶した。
本コンテストは昨年5月に始動。人民網のブランドと影響力・宣伝力を活かしながら、多くの写真愛好家や旅行愛好家およびネットユーザーの関心を集め、日本政府観光局の支援の下、日本政府のVISIT JAPANキャンペーンの一環として開催された。余清楚・人民網総編集長は挨拶において、「投稿された写真・動画は日本の自然や社会文化を映し出しており、高い芸術性と趣がある。本コンテストではこれらの豊かな作品が一つに集められ、中国人観光客の友好の思いが体現されている」と指摘、また、「2015年は訪日中国人観光客の現地での消費がクローズアップされ、『爆買い』として度々報道されたが、中国人の日本に対する思いは買い物だけに留まらず、美景や文化、社会を体験し鑑賞したいという思いにも表れている」と述べた。
伊地知英己・日本政府観光局北京事務所所長は、「投稿作品は日本の観光名所で捉えたものもあれば日本のごく平凡な暮らしの様子を捉えたものもあるが、いずれも日本の本当の姿であり、人民網の影響力を通じてこうした日本の本当の姿が中国国民に伝えられ、日本をより一層理解してもらえるということは、大変意義深いことである」と挨拶し、また、「春節やこの先訪れる花見のシーズンは、中国人観光客が日本を訪れるピークで、今年も東京や大阪といった都市のホテルは予約はいっぱいになっている。今後もより多くの中国人の皆さんが日本に観光に来てくれることを期待したい」と述べた。
福田康夫元首相も本コンテスト授賞式に祝電を寄せた。その中で、「日中両国の人々の草の根の交流が順調に進んでいる証が、このコンテストが盛大に行われていることでもある」と述べ、今後の継続的な開催に期待を寄せた。
昨年5月13日に東京で始動して以来7ヶ月の間に、投稿された写真・動画作品は5300本余りに達した。中日両国の専門家による2回の審査と、ネットユーザーの投票結果を加味した上で、最終的に写真の部と動画の部それぞれ6作品、計12作品が選出された。この日は両部の受賞者代表が、会場で日本での旅の思い出を分かち合った。
動画の部で特等賞を受賞した楊勇さんは、「2010年に富士山を訪れ星空を撮影しようと試みたが、バスが故障した影響で満足のいく作品が撮れなかった。2014年にふたご座流星群を撮影すべく再び富士山を訪れ、会津若松や鹿児島といった地も訪れ、異なる星座を撮影し、最終的にようやく作品『富士の星』を完成させた。自分が撮影した美しい夜空が人々の子供の頃の記憶を呼び起こし、美しい星空のためにも光の環境と生態環境といった自然環境保護の重要性に気づいてくれれば」と語った。
写真の部で特等賞を受賞した作品『幻想的な白鳥の湖』は北海道和琴半島で撮影された。撮影者の鐘弋瑩さんは、「目の前に広がっていた北海道の美しさに、無我夢中で地面に伏せ『天使』が舞う瞬間を待った」と当時の感動を語った。
授賞式には中国日本友好協会、中国社会科学院、中日関係史学会、日本自治体国際化協会、共同通信社、中国国際放送局など、中日各界の友好人士100以上が出席した。(編集IM)
「人民網日本語版」2016年2月4日