「ネット上の人気者」が世界各地に現れる時代となった。少し容貌に自信がある人は、頑張って撮ったとっておきの写真をネット上にアップし、ファンを集めようと躍起になる。名前を売るためには、手段を選ばずなりふり構わない。だが、彼女は違った。シドニーに住む中国系高校生が母親と連れ立って街を歩くその姿に、自然と人気が集まった。中国青年網が伝えた。
一体どれほどの人気者ぶりなのかというと、彼女はルイ・ヴィトンのファッションショーに出演しただけではなく、「Vogue(ヴォーグ)」イタリア語版、「Vogue」日本語版、「Vogue」オーストラリア版の表紙を、軒並み飾っている。
この高校生の名前は、フェルナンダ・リーさん、両親ともに中国人だ。ピンク色のロングヘアは、世界のファッション界に旋風を巻き起こした。数年前までは、シドニーに住むごく平凡な高校生だった。ある日、彼女はお母さんと買物に出かけた。あるスカウトマンが彼女に着目、彼女に「モデルになりませんか」と声をかけた。その時、彼女はあまり乗り気でなかった。成績はトップクラスで、芸術が好きな彼女は、大学に進学しようと考えていたからだ。だが、それを機会に考えを変え、面白そうだからやってみようかと思うようになった。そして、数枚の写真をモデル会社に送った。
その後、彼女は大学での勉学の傍ら、オーストラリアでさまざまな仕事をし、次第に人気を集めていった。彼女の評判は、米国ファッションショー業界で名の知れたキャスティング・ディレクターのアシュリー・ブロカウ氏にも伝わり、その眼に止まった。ブロカウ氏は彼女をニューヨークに招き、「彼女は普通の人とは全く異なるものを持っている。自分自身の個性と強い自信にあふれている」と評した。
ニューヨーク到着後、リーさんはブロカウ氏に会い、また、ルイ・ヴィトンのアーティスティック・ディレクターを務めるニコラ・ジェスキエール氏とも会い、思いがけず、ルイ・ヴィトン2015年秋冬コレクションに出演する機会を得た。最近では、ルイ・ヴィトン春夏コレクションにも出演した。20歳の彼女は、予期せず、その名に恥じない国際ファッション・アイコンのひとりとなり、ニューヨーク、パリ、シドニーを股にかけて活躍している。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年1月29日