李克強総理は1日午後、ソウルで韓国の朴槿恵大統領、日本の安倍晋三首相と共に第5回中日韓ビジネスサミットに出席した。人民日報が伝えた。
李総理は挨拶で「平和的発展路線の堅持は、中日韓協力の順調な発展の基礎だ。歴史を鑑として未来に向かい、平和的発展路線を揺るがず歩み、実際の行動によって歴史問題を適切に処理して初めて、3カ国協力は強固な基礎を得る。中日韓経済の持続的発展と産業構造のたゆまぬ調整に伴い、経済の補完性はひたすら強化され続け、アジア地域、さらには世界の共同発展を力強く推進し続ける」と述べた。
「現在世界経済は回復力に乏しく、国際貿易の伸び率は下落し、中日韓経済は共に下押し圧力に直面している。未来志向の包括的協力パートナーシップの発展は3カ国の利益に合致する」と表明。共に努力すべき面として、次の5つを挙げた。
(1)相互貿易の規模と市場開放を拡大し、物流、品質検査分野の協力を強化し、自由で円滑な貿易環境を築く。中日韓自由貿易協定(FTA)と域内包括的経済連携(RCEP)の交渉の一日も早い妥結を目指す。
(2)投資協力の潜在力を掘り起こす。昨年発効した3カ国投資協定をしっかりと実行し、円滑で公平な、透明で法治化された地域投資環境を築く。3カ国の地方政府が経済協力パートナーシップを築くことを支持する。中国は韓日企業の中国での投資、事業展開を歓迎する。特に中西部地域およびハイテク分野の投資の増加を歓迎する。また、中国企業の対韓日投資を支持すると共に、国際生産能力協力を通じて、韓日との結びつきを強化する。
(3)緑色発展分野の協力を拡大する。中国は(環境と成長の両立を目指す)緑色発展に尽力している。省エネ・環境保護産業には大きなビジネスチャンスが秘められており、環境・新エネルギー産業協力を強化して、3カ国の緑色発展協力の新たな模範を築きたい。
(4)イノベーション分野の協力の目玉を築く。中国のイノベーション駆動型発展戦略、大衆による起業・イノベーションと韓国の「創造型経済」および日本の「科学技術立国」を結合させ、共同研究、技術協力、資源開放、情報共有、人員交流を推進する。イノベーション産業パークの共同建設を通じて新たなプラットフォームを築き、新たな原動力を提供する。
(5)人的・文化協力の水準を高める。2020年までに3カ国の人的交流の規模を延べ3000万人にすることを目指す。スポーツ、教育、科学技術、文化、衛生、シンクタンク、メディア、地方などの実務協力を深化する。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年11月3日