中国国内の大規模旅行博「北京国際旅遊博覧会(BITE)2015」が26日から28日まで北京国家会議センターで行われた。同博覧会には、観光庁、日本政府観光局(JNTO)、地方自治体、旅行会社など19団体が出展、計36ブースが設置された。人民網が伝えた。
同博覧会では、日本政府観光局(JNTO)が率いる日本パビリオンや東京、沖縄をメインとする地方自治体の代表チームが大規模な展示を行い、「日本勢」が絶対的主役となっていた。海外における「日本観光ブランド形成」に貢献するJNTOは、展示ブースで大規模なインタラクティブなイベント・企画を推進するプロモーション方法を採り、リアルタイム参加型のイベントで日本旅行ファンとの間の距離を縮めた。JNTOが主催したハローキティファンミーティングでは、微信の公式アカウントをフォローした人にミニプレゼントを渡したり、日本の観光知識を問うクイズの成績優秀者に賞を与えたりするほか、浴衣の試着、茶道の御点前、なぞなぞ大会、人気の観光コースがあたるくじびき大会など、来場者をブース内に長く留まらせる工夫をしていた。インタラクティブ性の強い参加型イベントは日本の出展団と他国の出展団との差別化を図る上での大きな目玉となった。
■人気観光地、観光資源の掘り起しや潜在的旅行客の開拓に尽力
訪日旅行の目的地の中でも、東京と北海道は一貫して人気の高い地域だ。しかし、これらの人気観光地は意外にも現状に満足しておらず、さらに多くの観光客を呼び込みたいという願望を持っている。
東京都のブースでは、公益財団法人東京観光財団(TCVB)が主導となって、来場者に東京都内のショッピングスポットや交通、ホテルなどの観光施設企業のPR冊子を配り、総合プロモーターとして観光客の疑問や質問に答えていた。日本でも最大の人気を誇る旅行先である東京が、なぜこんなにも大規模な宣伝を行う必要があるのかという質問に対し、TCVB観光事業部観光事業課主任の浅野博氏は、「2020年東京五輪が開催される際、日本の中でも特に東京は世界中が注目する場所になる。東京は確かに中国の観光客や世界の観光客が常に訪れる観光地ではあるが、日本政府は2020年の東京五輪の際に、訪日観光客を2000万人に増加させる目標を立てており、この目標を達成するにはさらなる努力が必要だ。これも、中国観光客が大挙して訪れる東京が大規模な観光客誘致プロモーションを行っている理由だ」と答えた。また、浅野氏は、「多くの人が東京は世界有数の大都市でショッピングを満喫する場所だと見ているが、東京郊外には多くの緑があり、屋外スポーツなどのグリーンツアーに、より多くの観光客が参加することを期待している」と語った。
■無名の観光地、中国人観光客取り込みへ懸命の努力
中国人の訪日旅行ブームが盛り上がる現在、外国人観光客は往々にして東京や大阪、京都などの都市部の人気観光地に集中し、国内の地域間の不均衡が顕在化している。いかにして中国人観光客を地方部に呼び込むかが、日本の観光業界の大きな課題となっている。
同博覧会では、豊かな観光資源を持っているにもかかわらず、外国人観光客が少ない地方自治体が来場者に向けて懸命にプロモーションを行っていた。例えば、三重県のブースでは、外国人観光客にもよく知られている忍者と海女の2大文化要素を取り込み、地元を代表する観光資源として大々的にPRしていた。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年7月1日