瀋陽市の地下鉄青年大街駅で17日午後10時40分、最終電車のアナウンスが止むとともに、普段の喧騒や忙しげに行きかう人々の姿は途絶え、プラットフォームが徐々に静けさに包まれた。地下鉄駅入り口のテーブルの上には、ある高齢男性の写真が置かれ、その周りには多くの花束が供えられていた。写真の前では制服姿の瀋陽地下鉄の従業員50人が整列し、4年間毎日同駅に立って乗客誘導のボランティアを勤めた郭勇さんを偲んだ。新華網が伝えた。
瀋陽市民から親しみをこめて「地下鉄おじいさん」と呼ばれていた郭勇さんは15日、不運にも交通事故に遭い亡くなった。瀋陽の地下鉄駅で、拡声器を手に、ボランティアの腕章を着けた郭さんの笑顔を見ることはもうできなくなってしまった。
郭さんは瀋陽市内に住むごく普通の退職職員で、まもなく71歳を迎えるところだった。2010年に瀋陽初の地下鉄が開通したその1カ月後、郭さんは駅での誘導ボランティアを始めた。4年以上にわたって、郭さんは昼食時を除き、ほとんどの時間を騒がしい駅で過ごしてきた。
郭さんが交通事故で亡くなったという知らせは、多くの瀋陽市民の注目を集め、週末の17日、様々な方法で郭さんを追悼した。(編集YH)
「人民網日本語版」2015年1月20日