中国国家発展改革委員会によると、2015年の春節(旧正月、来年は2月19日)前後に移動する旅客の延べ人数は、前年比3.4%増の28億700万人に達する見込みだ。うち、道路が同2.5%増の24億2千万人、鉄道が同10%増の2億9500万人、水路が同2%増の4430万人、空路が同8%増の4750万人になる見込みだ。
中国では、「春運」と呼ばれる帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制が春節前後に敷かれ、今年はそれが2月4日に始まり、3月15日に終わる。春節前に帰省客の出発が特に集中するのは、珠江デルタ、長江デルタ、北京、天津などの地域。一方、春節後には、重慶、成都市(四川省)、武漢市(湖北省)、南昌市(江西省)、合肥市(安徽省)、阜陽市(安徽省)などの都市からのUターンラッシュが集中する。そのため、路線バスは増便や運行時間の延長などの対策を実施して、混雑解消を図る。また、高速鉄道の駅の秩序確保や夜間の輸送能力強化が必須となる。
春運期間中の安全な旅客輸送を確保するため、中国各地では、投入される車両や船、航空機の整備状況を確認するほか、駅や港、飛行場などでもセキュリティ検査を強化する。安全基準をクリアしていない車両、船、航空機や施設は春運期間中の使用が認められない。さらに、免停となる、減点12点(1年以内で)となっているドライバーの運転を厳しく規制するほか、三級以下の山間部の道路では、旅客自動車の夜間走行を禁止する。また、運送会社は午前2-5時の間、長距離バスの運行を停止するか、ドライバーを交代制にするかしなければならない。そして、初めて春運期間中に運転するドライバーに対しては、あらかじめルートや沿線の状況などをはっきり伝え、道路上で注意すべきことや事故多発地点などを確認することで、不慣れな道を走ることで起きる事故の発生を未然に防がなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年12月31日