外来種の侵入 中国で544種が確認
第2回国際侵入生物会議で明らかになったところによると、中国に侵入している外来種は現時点で544種が確認されており、そのうち広範囲で発生しており深刻な被害をもたらしているものは100種余りに達する。中国の外来種の侵入防止は、厳しい情勢に直面している。人民日報が伝えた。
◆中国で猛威を振るう外来種
中国科学技術部(科学技術省)の国家重点基礎研究発展計画(973計画)侵入生物プロジェクトの首席科学者である万方浩氏は、「生物の侵入に関する概念を明らかにしておく必要がある。一般的に、ある国が国民の食卓を豊富にし、環境保護を促進するため自ら輸入し、育成・栽培・養殖を行う場合は、生物の侵入には当たらない。国が自ら輸入したのではなく、本国の農業・環境・人・家畜の健康に悪影響をもたらした場合、生物の侵入と呼ぶことができる」と説明した。
国際自然保護連合が発表した世界の最も脅威的な100種の外来種のうち、50数種が中国に侵入している。
万氏は、「中国では過去10年間に渡り、世界で猛威を振るう危険な外来種が20数種類発見されており、毎年平均1−2種が追加されている。また近年になり、中国の潜在的な侵入生物が発見される頻度が急激に高まっており、危険な外来種が中国に迫っている」と指摘した。
西南大学の周常勇副校長は、「生物の侵入は、中国の農業生産・国際貿易・環境、さらには人や家畜の健康に深刻な影響をもたらしている」と語った。
◆海外旅行、果物や土などの持ち帰りは厳禁