蛟竜号 試験的応用段階に
中国科学院重大科学技術任務局の王越超局長は19日、「有人潜水艇・蛟竜号は開発および海洋試験の段階から、試験的応用段階に入った。蛟竜号は今年、3回に渡る科学実験を実施する。任務が順調に遂行されれば、中国は超深海帯における科学研究の面で、世界をリードする成果を手にする可能性がある」と語った。人民網が伝えた。
王局長は、「水深6000メートル以深の海域は超深海帯と呼ばれ、海洋の総面積に占める比率は1.2%のみだ。現在この深さで作業できるのは中国の有人潜水艇・蛟竜号のみで、世界では水深7000メートル以深の有人潜水艇が開発中だ。蛟竜号の試験的応用が順調に進めば、中国は超深海帯における科学研究の面で、世界をリードする成果を手にする可能性がある」と述べた。
王局長は、「中国科学技術部は一昨年、4500メートル級の有人潜水艇の研究を開始した。その潜水深度は蛟竜号を下回るが、海洋の平均水深は約4000メートルのため、4500メートル級の有人潜水艇はより実用的だ。また同潜水艇に使われる設備は、100%国産化される予定だ。蛟竜号の最も重要な部分である操縦室は、依然として輸入に依存している」と説明した。
王局長は、「蛟竜号をきっかけに、中国は今後、海洋への投資も拡大していく。海洋は豊富な鉱産物・生物・石油ガス資源を有し、科学研究・海底資源開発および利用の面から見ても、多くの作業が残されている。これは一つの始まりに過ぎない」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年5月21日