中国の有人潜水調査船「蛟竜号」、一部コア部品を国産化へ
全国人民代表大会代表、中国船舶七零二研究所副所長兼チーフエンジニアの顔開氏は、中国の有人潜水調査船「蛟竜号」について、「すでに研究・製造段階を順調に終え、2013年から第2段階(応用段階)に入り、海洋科学調査の研究に使用される。今後1-2年間で蛟竜号の後継機を開発し、一部コア部品の国産化を実現し、潜水能力を4500メートルに到達させる」と語った。人民日報が伝えた。
顔氏は「海洋科学調査段階に入ると、蛟竜号は主に海洋生物資源、チムニー(海底プレートから噴出した金属の硫化物)、ガスハイドレートなどの海底資源の調査を実施する。今年夏には、太平洋での調査を予定している」と説明した。
顔氏は「蛟竜号は潜水世界記録を保持しているが、その一部のコア部品は輸入製品だ。調査潜水能力が4500メートルに達する潜水調査船の開発に向け、我々は一部コア部品の国産化を行う。蛟竜号の最も重要な部分は、乗員の活動に用いられる耐圧殻だ。これは海底7000メートルに潜水した際、1平方メートル当たり7000トンの圧力を受ける。蛟竜号はチタン合金を使用し、ロシアで耐圧殻の製造を行った。中国はこの製造技術の向上に取り組んでおり、1-2年内に4500メートルの水深に耐えられる耐圧殻の製造能力を確保する」と語った。
有人潜水調査船のもう一つのコア部品である水中動力システムも、すでに国産化に必要なコア技術の掌握段階に入っており、一定の進展を実現した。顔氏は「潜水調査船のこれらの部品の国産化が実現できれば、コストの大幅削減のほか、有人潜水調査船の世界的な競争力の大幅増が可能となる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月6日