宇宙葬の需要、将来は年間1万件に
10年前、SFテレビシリーズ「スタートレック」創作者であるジーン・ ロッデンベリー氏の遺灰がロケットで広大な宇宙へと打ち上げられた。1997年に初めての宇宙葬が行われて以来、これまでに多くの人の遺灰が宇宙に打ち上げられている。宇宙葬を希望する人は、有名人や科学者だけではなく、宇宙を愛する一般の人も含まれる。国際在線が伝えた。
▽近未来の需要は年間約1万件に
宇宙葬サービスを実施する米テキサス州ヒューストンのスペース・サービシス(Space services)社によると、近い将来世界で宇宙葬を希望する人は毎年1万人に達する見込みだという。同社のCEOチャールズ・チェイファー氏は「伝統的な葬儀や、先祖代々のお墓に入るというやり方を選ぶ人も依然多いが、人とは異なる方法で盛大に葬儀を行いたいと望む人も増えてきた」と語る。
宇宙葬では、遺体ではなく遺灰の一部が打ち上げられる。数グラムの遺灰をカプセルに詰め、有効搭載量(ペイロード)に余裕のある科学探査衛星や商業衛星に搭載し、宇宙に打ち上げる。
このほか、同社は「地球への帰還」というサービスも提供している。これは遺灰を衛星に搭載し、地表から115キロ離れた宇宙軌道で1周させた後、パラシュートで再び地球に帰還させるというものだ。同サービス料金は遺灰1グラムあたり495ドル(約4万7千円)、7グラムなら995ドル(約9万4千円)となる。
同社はこれまでに6回の打ち上げを行っており、今年10月に7回目の打ち上げを実施し、300人の遺灰を打ち上げる予定。顧客は米国人のほか、カナダ人、英国人、ドイツ人、日本人、オーストリア人が含まれる。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年2月19日