衛星測位システム「北斗」、年末にも商用運転へ
【中日対訳】 北京市経済情報化委員会が21日に明らかにしたところによると、中国が知的財産権を有するグローバル衛星測位システム「北斗」は年末にも商用運転を開始する。来年以降、北京市内のタクシーおよび地質災害観測点などで、北斗をベースとするサービスが実現する。北京日報が伝えた。
同委員会によると、北京市は今後1年間をかけ、市内のタクシー1万2千台を対象に、これまでのGPSナビゲーションシステムの代わりとして、北斗・GPSのデュアルモード・ナビゲーションシステムを設置する。カーナビメーカー・北京奇華通訊有限公司の責任者は「テストの結果、米国GPSの北京市におけるナビゲーション・測位精度は北斗に及ばないことがわかった。タクシーに北斗・GPSのデュアルモードのナビを搭載すれば、精度が30%ほど向上する。これにより、タクシーの手配がよりスムーズになり、市民はより短時間で最も近くにいるタクシーを捕まえることができる」と語る。
北京市国土資源局情報センターの張克峰チーフエンジニアは「北斗をベースとする地質災害観測・警報システムが来年完成し、北京市の地質災害観測点1141カ所で導入される。同システムが完備されれば、北斗を通じて5ミリ以上の地面の変動をモニタリングし、警報を発することができるようになる」と語る。
昨日行われた北斗ナビゲーション・位置サービス産業発展実施法案発表会にて、同委員会の姜貴平報道官は「ナビゲーションと位置情報サービスはインターネット、モバイル通信に続く、発展著しい新興経済技術産業の1つとされており、中国のハイテク分野における競争の焦点でもある。北京市は2015年までにナビゲーション・位置情報サービス産業の営業収入を500億元に引き上げ、都市運営保障、インテリジェント交通、現代物流、重要システムの時刻配信、環境資源管理、精密農業といった6分野で100以上のモデルプロジェクトを展開していく」と語った。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月22日