ベッカム選手が南京に テレビ局が中継
中国の「四大火炉」(四大かまど)と呼ばれる南京を、ベッカム選手が訪れた。気温に負けない熱い気持ちを持つファンが集まって出迎えた。「ベッカムブーム」は人々を捕らえて放さないようだ。
白い専用機から降りたベッカム選手は、押し寄せる熱気に「so hot」(暑いね)とつぶやいた。しかし頭を上げた彼は、40?50人のファンが暑さの中、飛行機の近くで出迎えている姿を発見した。ベッカム選手が直接VIP通路へと向ってしまうのを心配したファンたちは、様々なツテを頼りに駐機エプロンまで来たのだ。ファンの中には客室乗務員や操縦士、整備士の姿も見られた。
さらに、南京奥体センターも平日の午後にもかかわらず、2万人近くの人で賑わっていた。よい場所をとるために早起きをした人も多く、午後3時半にベッカム選手が姿を現すまで6?7時間も待ち続けた。
マンチェスターユナイテッドの赤いユニフォームを着た蔡さんも、1998年のワールドカップ以来ベッカム選手の熱烈なファンだ。「私たちの『ベッカムファンクラブ』は今回、ミニブログやQQグループを通じて全国各地から約150人のファンを集めた。目印のために皆で手に紅領巾(赤いネッカチーフ)を巻き、一緒にベッカムの名前を叫んで喉も枯れてしまった。」一緒に来た周さんは学生だ。「2002年からサッカーファンになった。ベッカム選手は初めてほれ込んだ選手だ。」
ベッカム選手1人の訪問だが、おおよそ200人ほどのメディアが取材に押し寄せた。南京のメディア関係者は「今までこんなに大勢の取材陣は見たことがない」と語った。取材関係者の中には女性の姿も多く見られ、ベッカム選手が登場すると仕事を放り出して携帯電話で撮影を始める人もいた。
午後3時20分に到着し、4時50分に立ち去るまで、ベッカム選手は1時間半ほど会場にいたが、彼の一挙手一投足にファンが盛り上がった。
南京訪問でベッカム選手の人気と魅力がスポーツ分野を超えていることが明らかになった。中国スーパーリーグのイメージ大使をつとめる同選手は、中国サッカーに実質的な向上をもたらすことはないかもしれないが、少なくとも大きな人気や注目度をもたらすだけでも十分だろう。新民晩報が伝えた。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年6月21日