ジョンソン・エンド・ジョンソン 中国を問題薬品の回収の対象外に
主要成分「4'-ヒドロキシアセトアニリド」の基準値超過により、児童の肝臓を損ねる危険性があるため、韓国政府はジョンソン・エンド・ジョンソン韓国法人に、韓国市場に流通している約162万本の「タイレノール痛み止めシロップ」、「児童用タイレノール懸濁液」の回収を命令した。新京報が伝えた。
同社の韓国法人がタイレノールを回収したことについて、上海法人は「今回韓国で回収された商品は、韓国国内で生産・販売されており、中国市場には流通していない。中国人消費者は安心して使用できる」とする声明を発表したが、これを疑問視する声が一般的だ。
中国国家食品薬品監督管理総局の関係者は、ジョンソン・エンド・ジョンソン側と会談した際に、中国に進出した海外薬品メーカーに対して強硬な態度を示した。「海外で回収された薬品は、中国でも同時に回収されなければならない。商品に欠陥や品質問題が生じた場合、必ず回収の措置を講じ、薬品監督管理部門に報告し、自ら市民に情報を開示しなければならない」
一部メディアは、「2005年より、ジョンソン・エンド・ジョンソンの13社以上の子会社の27種類以上の薬品・医療機器・スキンケア用品などが、回収を51回以上行っているが、そのうち48回は中国を回収の対象外とした」と伝えた。
◆企業側、情報公開を約束
中国国家食品薬品監督管理総局の関係者は、「ジョンソン・エンド・ジョンソンの薬品および健康関連商品は、品質問題による回収が多発している。統計データによると、同社が中国に持つ子会社は2009年より、中国大陸で商品を計33回回収した(関連情報は、中国国家食品薬品監督管理総局のウェブサイトを参照)。これは同社の品質管理システムに不備が存在する可能性を示している」と指摘した。
同関係者は、「ジョンソン・エンド・ジョンソンは一般人の健康に責任を負う態度に基づき、問題原因を真剣に究明し、品質管理を改善し、各種のリスク管理措置を徹底し、安全リスクを取り払い、流通商品の品質を確保しなければならない。同社の中国子会社および中国で流通している商品は、中国の関連法と技術規範を厳守し、品質問題が発生した場合は規定に基づき監督管理部門に早急に報告し、市民に対して品質問題の性質、品質問題発生の原因、それに対して講じたリスク管理措置を事実通り説明しなければならない」と求めた。