地下鉄運営上の安全保障が法律で守られることになった。北京市法制弁公室は18日、地下鉄運営における安全管理を強めることを目的に、「北京市地下鉄・都市鉄道運営安全条例(意見募集稿)」を発表した。新京報が伝えた。
▽新設の地下鉄には十分な出入り口を
現在一部の地下鉄駅では、朝夕のラッシュ時に乗客が殺到し、出入口で長い列ができ、込み合うといった状況が見られる。同意見募集稿は、「新設・改修される地下鉄・都市鉄道プロジェクトの計画・建設においては、緊急避難時の安全を保障しなければならず、周辺の大型居住区・商業地域の公共設備などとの連絡通路を合理的に利用し、出入口の数と機能を保障しなければならない」と規定している。
また、「安全を確保するため、新設の地下鉄・都市鉄道プロジェクトが完成後、建設管理部門は設備・施設の試験と安全テストを行い、条件を満たした上で無人試運転を行う。試運転の期間は3カ月以上とし、うち、実際の開通初期の発車間隔で30日以上試運転を行うものとする」としている。
▽盲導犬も駅構内に
意見募集稿はまた、以下のように定めている。
銃や弾薬、弓、匕首などの国家が規定した制限器具および、爆発性・可燃性・放射性・毒性・腐蝕性のある危険物を駅構内や車内に持ち込むことを禁止する。携帯禁止品のリストは公安部門が制定し、公表する。
地下鉄・都市鉄道の駅に入る乗客は、セキュリティチェックを受けなければならない。セキュリティチェックを受けない者に対しては、スタッフが駅構内への立ち入りを拒否する。
セキュリティチェックを拒み、なおかつ無理やり駅に入ろうとする、あるいはセキュリティチェックの秩序を乱した者に対しては、スタッフがこれを制止し、公安部門が法に基づき処理する。
身体が不自由な人が、同行者なく地下鉄に乗車する場合、駅員に助けを求めることができる。視覚障害者が盲導犬を連れて乗車する場合、障害者証明書及び盲導犬証を提示する必要がある。盲導犬はハーネスをつけ、他の乗客に危害を加えないための器具をつける必要がある。
▽物乞いにも罰金
意見募集稿はさらに、「駅構内・車内で物乞い、喫煙、飲食などを行った場合、最高で500元(約8500円)の罰金を科す」としている。
なお、これまでは、「地下鉄内で何度も付きまとう、強制的に金銭を要求するなど、他人に迷惑が及ぶ形で物乞いを行い、車内秩序に影響を及ぼしてはならない」という規定があり、「脅迫、詐欺行為、あるいは他人を利用して物乞いを行った場合、10日以上15日以下の拘留に処し、1000元(約1万7千円)以下の罰金を併科することができる」と規定されていた。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年2月19日