ショートメッセージグループを使って新年の挨拶を一斉送信する方法には、批判の声も多い。しかし、「微信(スマホを用いたチャットアプリ)」グループによる年賀挨拶という新たな方法は、多くの市民やネットユーザーから高い評価を得ている。その理由は、年賀挨拶が、「一対多」というショートメッセージグループの方式から「多対多」という微信グループの方式にシフトしたことにある。人々は微信グループで新年の挨拶を交わし、年越しの体験を共有・交流し、濃厚な人情味を伝え合うことができる。「微信ブループでは、かなり自由な表現が可能で、インタラクティブ性も高く、いつでも写真を共有することができる。微信グループでの新年の挨拶は、『心からの思い』を伝え合うことができる」と絶賛する人もいる。広州日報が報じた。
ショートメッセージによる一斉送信で新年の挨拶をすることは、携帯電話が普及して以降、新年を迎えるたびに話題となっている。しかし同時に、「このような方法は形式的」だという批判の声も多い。ネットユーザー「蘇七雪」さんは、「あのような形だけ取り繕った一斉送信のショートメッセージは、面白くも何ともない。いつも親しく付き合っている友人からも、『紋切り型』のショートメッセージを受け取るのは、極めて興ざめ」と、多くの人の気持ちを代弁している。
ネットユーザー「円円従不愛早起」さんは、「親しい人への新年の挨拶は、電話もしくは個人的なメッセージで伝えている。それほど親しくないが、関係を断ちたくはない友人には、ショートメッセージで一斉送信するしか方法がない。これは、社会でのつき合いがある以上、やむを得ないことだ」と投稿した。
劉さん(女性)も、「ショートメッセージで年賀挨拶を一斉送信することに、もはや抵抗感は全くない。ショートメッセージを送信しない、あるいは返事を出さないということはあり得ない。人は誰でも、さまざまな分野での交友関係をもっており、年を越してもそれらの関係を続けて行かなくてはならない。そう思う一方で、ショートメッセージによる方法は、確かに真心が伴っていないような気がする」と感想を述べた。
一方、劉さんは、微信を使った年賀挨拶、特に微信グループによる新年の挨拶を、かなり高く買っている。というのも、微信グループは、「一対一」「一対多」ではなく、「多対多」という交流パターンである上、グループの皆が新年の挨拶をすると、その場が「一緒に祝う」場に一変する。賑やかなだけではなく、自由な交流ムードが出来上がり、人の心を暖かくする心のこもった挨拶を交わすことで、一人ぼっちで年越ししている人も、寂しさなど感じない。劉さんは、「今年の元旦を控え、職場グループの一人が、各自が元旦当日に何をしているかを伝え合おうと提案した。家族の写真をアップした人や、食卓に上った数々のご馳走の写真をアップした人が多かった。このような新年の挨拶に形式や嘘偽りが入り込む隙は、全く無い」と語った。今年の春節にも微信を使って仲間に新年の挨拶をするつもりの彼女は、微信グループに入っていない数人の友人だけに、ショートメッセージで年賀メッセージを送る予定という。
王氏は、「自分自身、大変内向的な性格だと思っている。職場でも同僚と話をすることは少ないが、毎年春節には、微信で同僚と交流することで、自分には良い刺激となると同時に、交流の輪にスムーズに入っていける。以前は、ショートメッセージを一斉送信していたが、誰に出すか出さないか、内容はどうするか、などあれこれ悩むことが多かった。今では、皆と一緒に新年を祝うだけで良いので、何の心配もない」とコメントした。
○年賀挨拶の新パターン
1 微信
電子年賀状には、写真や音声などが随時添付可能で、お祝いのメッセージも付けることができる。DIYで個性化を図れば、ユニークな新春の挨拶になる。
2 「二次元コード入り年賀状」
「二次元コード入り年賀状」は、作成した二次元コードを「お年玉」に貼りつけたもの。親戚や友人は、携帯で二次元コードをスキャンすれば、差出人が工夫を凝らして作った新年の挨拶を読むことができる。音声、写真、さらには動画も盛り込むことができるので、簡単な年賀状に比べ、内容はぐんとグレードアップする。
3 .QQ住所録:年賀挨拶がより個性的に
QQ住所録には、多くの友人・知人を追加することができる上、全ての「Q表情」も使え、年賀挨拶のバリエーションが拡大する。さらに、Qメッセージの音声・画像・手書き入力機能を駆使すれば、年賀ショートメッセージがより個性的なものとなる。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年1月22日