「友達」とチャットする張さん |
ホワイトカラーの張亜平さん(女性、27)は最近、無料メッセンジャー「微信(ウィーチャット)」上で、「女友達」として、知らない女性とチャットをしたり、街にショッピングに出かけたりするサービスを開始。値段は10元(約170円)からで、既に注文が22件あったという。華竜網が報じた。
筆者が張さんに会った時、彼女はちょうどチャット中だった。普段は営業の仕事をしている張さんは、12月27日に同サービスを思い付いたという。利用者はいないだろうと思いながら始めたものの、なんと同日に注文が4件入ったという。その後も注文は増え、これまでの注文は計22件、うち16件は取引が終わっている。値段が360元(約6200円)の高額注文もあった。計算してみると、これまでに得たお金は全部で990元(約1万7千円)だった。
張さんの顧客である郭さんは今月12日、200元(約3400円)を払って、張さんとショッピングや映画鑑賞を1日楽しんだ。重慶市で教育関係の仕事に就いているという郭さんは、取材に対して、「友人と一緒にいるとプレッシャーを感じる。うっかりした事を言って、傷つけてしまうことがある」と打ち明けた。そんな、郭さんは、気兼ねなく話せる張さんとの時間を楽しみ、「とても楽しかった。でも、張さんも本当に大変なので、お金を多目に渡した。」と語った。
山東省に住む女性・荊佳さんも、同微信を見て、張さんに連絡した。10元で「女友達」になり、人気チャットアプリQQを使って、チャットを楽しんでいる。「値段はちょっと高いけど、新しい友人を作れるから、価値があると思う」と荊さん。実際に会ったことはないものの、2人は既に、本音を話せる友人になった。張さんも、「お金のためではなく、友達をたくさん作るためにやっている」とまんざらでもない。
重慶師範大学の周小燕・心理学教授は、「ある意味、張さんがしていることは有意義なこと。都市の中で閉鎖的な暮らしをする人やよく知っている人の前ではプレッシャーを感じる人にとっては、ストレスを軽減する役割を果たす」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月21日