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定年延長、新規雇用の5割直撃も 「漸進」がカギ (2)

▽定年延長政策の歩み

 2008年11月、人力資源・社会保障部社会保障研究所は、時機を待っての定年延長を関連部門が検討していることを明らかにした。女性従業員は2010年から、男性従業員は2015年から開始し、漸進的な延長の方式を取り、3年ごとに1歳延長し、定年年齢を2030年までに65歳とするとの案も打ち上げられた。

 中山大学社会保障研究センターの申曙光主任は2010年、人力資源社会保障部に対し、定年延長に関する報告書を提出し、定年延長の利点を詳しく指摘した。これによると、定年の5年の延長は、社会保障基金の支払いが5年分減ることと同時に、納入が5年分増えることを意味し、年金基金にとっては10年分の違いとなる。全国的に見れば、基金の不足を年間200億元緩和することとなる。だが人力資源・社会保障部のこれに対する回答は、定年延長は依然として「机上の議論」の段階にあるとのものだった。

 今年8月、清華大学が打ち出した年金体制改革方案における「年金受け取りを65歳まで延長する」との規定が、定年延長問題に関する新たな議論を引き起こした。

 10月には、中国記者協会が開催した座談会で、人力資源・社会保障部の胡暁義・副部長が、定年延長の検討にあたっては慎重に慎重を期す必要があると指摘した。胡副部長によると、年金基金の収支均衡という角度だけで定年延長を論じるのは視野が狭すぎる。さらに大きな社会的背景として考えなければならないのは、労働人口増加が昨年初めて前年比減少となり、中国の労働力の無限供給時代が終わりを告げたということだ。今後は、いかに雇用を節約し、人的資源の利用効率を上げるかが重要となる。胡副部長は、労働力が仕事をする能力がある時にこれを中断させてしまうことは人材の大きな浪費であるとして、定年延長の理由として正式な場で初めて人材コストを挙げた。

▽背景:中国の現行定年年齢規定

 中国の定年年齢規定は、1951年に政務院が公布した「労働保険条例」を由来とし、一般の定年年齢について、「男性労働者と男性職員は満60歳、女性労働者と女性職員は満50歳」と規定している。1955年に国務院は「国家機関工作人員の定年に関する暫定方法」を公布し、国家機関で働く女性職員の定年年齢を1951年の50歳から55歳に引き上げた。このほか、1990年の人事部の「高級専門家の退(離)職関連問題に関する通知」と1992年の中央組織部「県(処)級女性幹部退(離)職年齢問題に関する通知」に基づき、本人に意向があることを条件として、高級職にある女性専門家と処級以上の女性幹部には、男性と同年齢での定年が認められている。(編集MA)
 
 「人民網日本語版」2013年11月26日

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