外国人の72時間以内滞在が来年ノービザに 瀋陽
大連市に続き、瀋陽市でこのほど、滞在が72時間以内の外国人トランジット客を対象とした通過(トランジット)ビザが免除される措置が認可された。中国東北部で、トランジットビザ免除措置が実施されるのは、同市が初めてとなる。公安、出入国審査、税関、外国貿易、対外経済貿易、商務、観光の各部門では、関連準備作業が進められており、来年初めに実施の運びとなる見込み。新華網が報じた。
世界各国が実施しているビザ免除制度のひとつである、外国人を対象としたビザ免除策は、通過国の法律または関連規定にもとづき、ある国から通過国を経由して第三国に赴く場合、通過国のトランジットビザを取得することなくその国を通過する、あるいは短時間に限りその国に滞在できるという政策。中国は今年、観光目的で入国する外国人の延べ人数が多い45カ国の国民を対象に、72時間以内の滞在であればトランジットビザの取得を免除する措置をスタートさせた。ビザ免除措置を実施している中国国内の都市では、45カ国の国民は、第三国への入国ビザと第三国行きの航空券を所持していることを条件に、中国入国ビザなしに入国が許可され、入国した都市で3日間観光することができる。瀋陽で今回、ビザ免除策が承認されたことから、瀋陽桃仙国際空港から入国する、第三国への入国ビザと第三国行きの航空券を所持する45カ国の国民は、72時間以内の滞在であれば、トランジットビザの取得が免除され、72時間は瀋陽市行政管轄区域内での活動が許可される。
瀋陽桃仙空港の統計データによると、2012年の同空港の旅客取扱量は延べ1101万1800人。市観光部門によると、2012年に瀋陽から入国した外国人観光客は、前年比18%増の延べ75万人。瀋陽では、入国客やトランジット客を対象とした、さまざまな日帰り観光ツアーや1泊2日観光ツアーが売り出されている。来年からのビザ免除政策の実施に伴い、特色ある観光ツアー商品をより多く打ち出す方針。また、同市を訪れる外国人観光客がかなり増加することで、彼らより多くの経済効果がもたらされる見込み。
業界専門家は、ビザ免除政策がもたらす効果について、次の通りコメントした。
「同政策は、外国人観光客に便宜をもたらすと同時に、瀋陽を経由して他の都市に向かうビジネス客にも極めて便利な措置であり、瀋陽の国際的知名度を引き上げ、国家レベルの中心都市となるための基盤を構築するための一助となる。東北部の省都都市である瀋陽はこれまで、国際ハブ空港としての地位を確立するために尽力してきた。トランジットビザ免除政策の実施によって、瀋陽桃仙国際空港が世界中からより注目され、東北アジアのハブ空港となる日は近い」。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年11月25日