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北京 大気汚染改善に向け、交通渋滞費の導入も視野

 北京市交通委員会は11日、同市の大気汚染改善の必要性に応じて、低排出ゾーンの設置や、排出費・交通渋滞費の導入に関する政策を随時打ち出すことを明らかにした。新華網が報じた。

 「北京市クリーン大気行動計画(2013-2017年)重点任務詳細措置」の要求に基づき、同委員会と環境保護局は現在、低排出ゾーンの設置や、排出費・交通渋滞費の導入に関する政策の制定を検討している。関連の部門が社会各界から意見を公募し、準備を十分に整えたうえで、大気汚染改善の必要性を見極め、これらの政策を打ち出す方針だ。

 これらの政策は、北京市の大気汚染改善に向けた一連の対策の一部だ。近年、同市では自動車(原動機付き自転車を含む)の使用度や密度の上昇、急増などの問題が顕著化し、車両の排気ガスが原因の大気汚染が深刻化しているほか、渋滞問題も悪化している。

 環境保護局の昨年の観測データによると、自動車から排出される窒素酸化物や揮発性有機化合物(VOC)がそれぞれ市全体の排出量の58%と40%を占めている。また自動車の排出ガスから形成される「PM2.5」(ぜんそくや気管支炎を引き起こす微小粒子状物質)が、PM2.5の発生源の22.2%を占めている。そのため、自動車の構造の調整が、排出を削減し大気汚染を改善するための重要な対策となる。同市は2017年までに、車両に使用されるガソリンの総量を2012年比で5%以上削減することを目標にしている。

 大気汚染改善において、英国のロンドンやシンガポール、スウェーデンのストックホルム、イタリアのミラノなど国外の大都市は、低排出ゾーンの設置や時間帯を決めて道路を有料にする政策を実施し、大気汚染の改善だけでなく渋滞緩和の面でも期待通りの成果を収めている。

 今後、同委員会は国外の経験を参考に、同市の道路上の運行状況や排出ガスが原因の汚染観測データなどを分析し、同市の特徴に合った政策の制定や技術的手段を講じる予定だ。そして、その必要性や期待される効果などを十分に論証したうえで、社会各界に広く意見を求め、方策を整えた後に、大気汚染改善の必要性に応じてそれを打ち出し、大気汚染の改善や渋滞緩和の目標を達成できるよう励む。

 このほか、同市は公共交通機関の発展に力を注ぎ、交通機関の利用率の集約化や駐車場の有料区域範囲の区別化を進め、市内中心部での車両使用率を引き下げたい方針だ。さらに、市内を走る新エネルギー車やクリーンエネルギー車の割合を高めることに力を注ぎ、自動車の排出ガスの削減に励む。(編集KN)

 「人民網日本語版」2013年9月12日

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