四川地震発生時にルームメイトのパソコン6台を「救出」
四川省雅安市蘆山県で20日にマグニチュード(M)7.0の地震が発生した際、自分とルームメイトのノートパソコン6台、デジタル一眼レフカメラ3台、みんなで飼っているカメ1匹を抱えて避難した大学生・黄さんが中国のネット上で話題になっている。黄さんは安徽省の衛星テレビの取材に対し、「ルームメイトとはずっと仲がいい。ルームメイトの財産を守るという行動は、みずがめ座の性格と関係があるのかもしれない。世の中に関心を示すのが好き」と答えた。環球網が報じた。
中国では最近、上海の大学生がルームメイトに毒を盛られ死亡するという事件があったばかり。今回のニュースで、ルームメイトに対する“信頼”を取り戻した人も多い。
上海の朝刊紙「新聞晨報」は中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」の公式アカウントで、同ニュースを報道した。同報道によると、安徽省出身の黄さんは、四川師範大学文理学院でラジオやテレビの演出を専門に学んでいる大学2年生。地震発生時、ほかの学生が寮から避難した後、6階の寝室に戻り、ノートパソコンのほか、自分やルームメイトの一眼レフカメラも抱えて降りてきた。黄さんやルームメイトは昨年の年末より、大学生の映画祭に参加するため、作品を撮影中で、その資料やデータがパソコンの中に入っていたという。
黄さんは取材に対して、「寝室に戻った時、別に正義感に燃えていたわけではない。みんなで一緒に撮影したデータがパソコンに入っているということだけを考えていた。階段を上っている時、各パソコンに入っている資料はどれも同じなので、1台持って降りるだけもいいとも思ったが、ルームメイト個人のデータもたくさんあると思って、やっぱり全部持って降りた」としたものの、「今思うとちょっと危険だった。ほかの人には同じようなことをするのは勧めない」と後になって冷静になったことを強調。「将来、映画監督になりたい」と締めくくった。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年4月25日