中国人4割「夜間外出こわい」 安心感トップはラサ 最新調査
中国38都市でこのほど実施された調査によると、回答者の39.91%が深夜に外出するのは「こわい」と回答。38.69%が長時間家を留守にすると、家の中の財産が「心配になる」と回答した。中国のタブロイド紙「新京報」が報じた。
同調査結果は、中国社会科学院マルクス主義研究院などが20日発表した「公共サービス白書(2012)」で明らかになった。同白書によると、市民の「安心感」ランキングトップ10は上から順に拉薩(ラサ)市(チベット自治区)、上海、厦門(アモイ)市、寧波市(浙江省)、杭州市(浙江省)、南京市(江蘇省)、長春市(吉林省)、重慶市、天津市、大連市(遼寧省)。首都の北京は17位だった。
同白書は、安心感の不足の原因について「社会の抜本的な変革や構造の転換により、不確定要素が増加し、リスクが高まっている。利益分配調整の進展に伴う両極化、分配の不均等化、社会的心理の不均衡化により、一部の低所得層が不平等な分配に敵意を抱き、やみくもにそれを解消しようとし、犯罪が増加している」と分析している。
■一般市民の満足度と期待値は関連
同研究院の鐘君・副研究員は、「満足度は一般市民の公共サービスに対する評価であって、当然公共サービスを評価する指標システムであるべき」としながらも、「政府がさまざまな対策を講じても、一般市民の期待が大きく、最終的に満足度が低いという状況が確かに存在する」と指摘している。
同調査では、北京の市民の公共サービスに対する満足度は14位。昨年の2位から、順位を12も下げた。しかし、市民の満足度を測る指標9項目のうち、6項目は昨年より高いポイントだった。
都市の基本公共サービスに対する満足度は同サービスに対する要求に満足した後の喜びや満足感を表すもので、多くの都市住民の主観的な感情や心理状態で測られる。政府機関も一般市民の主観的な期待を客観的に見るべきだ。なぜなら、こうした主観的な期待は市民ら自身にとって客観的な需要でもあるからだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月24日