<企画>中国永久居留証を持つ外国人、中国国民と同じ待遇に
中国政府がこのほど「外国人の中国永久居留で認められる関連待遇に関する弁法」を発表した。これは外国人向けの中国永久居留証を所持する外国籍者は政治権利ならびに法律で定める特定の権利と義務を除き、原則的に中国国民と同等の権利が認められ、同等の義務を負うことを規定している。
■【背景】
中国政府は、永久居留証を持つ外国人に中国公民と同等の権利を認める政策を発表した。ハイレベル人材への需要が高まる中、中国の永久居留証は厳しい申請要件や限られた適用範囲、不明確な待遇などといった問題が浮き彫りとなり、ハイレベル人材の誘致に向け早期改善が求められていた。<詳細>
■【始動】
国家人力資源(HR)・社会保障部公式サイトは2011年4月、外国籍留学帰国人材の永久居留証申請条件をさらに緩和する方針を明らかにした。人材誘致策の一つである中国版「グリーンカード」制度が再び、各界から注目を浴びている。<詳細>
■【完備】
人力資源社会保障部(人社部)の尹蔚民部長は、「2012年海外留学生帰国サービス工作部連合会議」で、中国政府は今年、中国版「グリーンカード(永住権)」の見直しを図り、国際慣習により合致したものとする計画だと明らかにした。<詳細>
中国公安部(公安省)出入国管理局の曲雲海・副局長は、米ワシントンで開かれた「華僑関連事務の政策法規に関する政策法規研究会」の席上で、公安部と外交部(外務省)は現在、関連管理法の制定に向けて研究を進めており、中国版「グリーンカード」の申請条件を緩和し、発給対象を拡大する方針であることを示した。<詳細>
■【公布】
中国共産党中央組織部、人力資源社会保障部、公安部など25部門がこのほど共同で「外国人の中国永久居留で認められる関連待遇に関する弁法」(以下「弁法」)を発表した。これは外国人向けの中国永久居留証を所持する外国籍者は政治権利ならびに法律で定める特定の権利と義務を除き、原則的に中国国民と同等の権利が認められ、同等の義務を負うことを規定している。<詳細>
■【申請条件】
中国公安部と外国部が2004年に共同で発表した「外国人の中国永住に関する審査認定管理弁法」によると、中国で永住を希望する外国人は、中国の法律を守り、身体が健康で、過去に犯罪歴がなく、以下7つの条件のいずれかを満たせば、永住申請を行うことができる。<詳細>
■【数字】
中国で「グリーンカード」制度が始まった2004年から現在までの8年間で、永久居留証を取得した外国人は約5000人に上っている。<詳細>
■【解読】
現行政策との違いとしては、以下の4点が挙げられる。<詳細>
■【関連】北京・上海、72時間以内滞在の外国人ビザ免除へ
北京では、滞在が72時間以内の外国人に対するビザ免除措置が近く実施される見込みとなった。<詳細>
上海市は来年1月1日から、45カ国の外国人に対し、上海での滞在が72時間以内の場合に従来必要だったトランジットビザ(通過ビザ)の免除措置を実施する。<詳細>
(編集WZ)
「人民網日本語版」2012年12月13日