王毅外交部長:南中国海における行動規範について
中国の王毅外交部長(外相)は5日「中国とASEAN各国は南中国海地域の平和と安定を共同で守るため『南中国海における関係国の行動宣言』実行の枠組みで『南中国海における行動規範(COC)』プロセスの推進について検討することですでに合意している」と表明した。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。
COCの制定について中国側は一貫して積極的かつ開かれた姿勢でいると同時に、COCプロセスをどう推し進めるかについて最近各国間に様々な議論があることにも注意を払っている。中国側の見解は以下の通りだ。
(1)理にかなった予期が必要。一部の国は「速成論」を打ち出し、COCを直ちにまとめ上げることを望んでいる。これは非現実的だし、真面目な姿勢でもない。COCは各国の利益に関わり、その制定はきめ細かく複雑な調整過程を必要とする。
(2)協議による合意が必要。COCを推し進めるにあたっては、「南中国海における関係国の行動宣言」制定の経験を参考に、最も広範な共通認識を追求し、各国の受け入れやすさに配慮すべきだ。個別または数カ国の意志を他国に押し付けるべきでない。強引に進めても良い結果は得られない。
(3)妨害の排除が必要。中国とASEAN諸国はCOCについて過去数度検討したが、妨害を受けて中止された。各国はCOCプロセスの推進に資することを行ない、必要な条件と環境を整えるべきで、その反対のことをするのではない。
(4)段階的推進が必要。COCの制定は「宣言」中の規定であり、COCが「宣言」に取って代わることはできないし、「宣言」を投げ出して別の手段を取ることはなおさらにできない。当面の急務は海洋協力の推進を始め、引き続き「宣言」をしっかりと実行に移すことだ。このプロセスにおいて、COC制定のロードマップを協議によって定め、一歩一歩前へ推し進めるべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年8月6日