安倍政権は「短命」に終わらぬ可能性 (2)
■参院選の勝利はほぼ決まり
安倍氏の率いる自民党の圧勝は「アベノミクス」への人々の賛同と期待による点が大きいとアナリストらは指摘する。時事通信によると、民主党の海江田万里代表は選挙演説で株価の急落を受けて「アベノミクス」の危険性を批判したが、大きな効果は上がらなかった。「『アベノミクス』は有権者の士気を鼓舞した。有権者は『アベノミクス』が利益をもたらすと本当に思い、特に円安を通じて目にした『経済効果』によって、『アベノミクス』に差し当たって賛同した」と厖氏は指摘する。
日本経済新聞とテレビ東京が21-23日に実施した共同世論調査では、安倍内閣の支持率は日経平均株価と円相場が最近調整局面に入ったことなどを受けて、5月と比べ2ポイント下落したが、それでも66%の高水準を維持した。「アベノミクス」を評価する回答者も55%に上った。26日の通常国会閉会に伴い、与野党の選挙戦が正式に幕を開ける。「続いて自民党は都議選の勢いに乗って参院選で一気呵成に勝利を目指す」。厖氏は続く選挙戦でも自民党は「経済カード」を切り、「アベノミクス」を大いに発揚すると見る。一方公明党は「保守、中立、公道」という一貫した特色を引き続き保持し、9条を中心に憲法改正への反対などで論陣を張るだろう。
厖氏の分析では、日本共産党は引き続き反原発、集団的自衛権の行使反対の旗を高く掲げ、憲法改正に反対し、自民党の政策を批判する。最大野党・民主党は反原発など自民党と異なる政策をいくつか打ち出すかもしれないが、勢力が大幅に衰えており、新たな綱領を打ち出しても逆転は難しい。